壮大なアフリカのサバンナを舞台に繰り広げられる、百獣の王・ライオンの親子の絆と"サークル・オブ・ライフ(生命の讃歌)"を描いたディズニー映画『ライオン・キング』。まさに不朽の名作ともいえるこの作品が、11月16日(水)にブルーレイ3Dとしてリリースされる。今回、10歳になる息子と一緒に発売に先がけて視聴した。

『ライオン・キング』(C)Disney

なんといっても今回のブルーレイ3Dの見どころは映像の素晴しさだ。今年大ヒットしたあの『塔の上のラプンツェル』も手がけたスタッフが9カ月間にも渡って仕上げただけあり、オープニングから立体感あふれる滑らかな動物たちの動きにすっかり魅了されてしまった。それに加え、サバンナ全体の息づかいが今にも聞こえてくるような臨場感と、元気あふれるミュージカルシーンの躍動感は、まさに圧倒的なクオリティーである。いつもは騒がしい息子も私の隣でおとなしく息を呑んで主人公・シンバの活躍を見守っていた。

(C)Disney

「たとえば夜の暗い草原のところにシンバと父・ムサファが話しているシーンでは、あえて立体感を減らしています。ストーリーや感情の起伏によって立体感を増減することで、感情移入がしやすくなる。これはまさに3Dでしか出来ないテクニックです」と語るのは、本作のCGアーティストであるマット鈴木氏。確かに、場面ごとに3Dが効果的に機能することで見る側はより一層、作品世界に入り込むことができ、より一層の感動を得られる。

また、本作のロジャー・アラーズ監督も「3Dによってアクションをより間近に感じられると共に、ドラマ性が強調されて作品の世界に引き込まれるでしょう。同じ物語ですがアクションが間近に感じられることで、観客が物語の一部になる感じがします」と、3Dとアクションの親和性、ドラマチック性について太鼓判を押す。

さらに今回の『ライオン・キング』のほかに『美女と野獣』『ロジャー・ラビット』を生んだ名プロデューサー、ドン・ハーン氏は「技術の進歩のおかげで家族全員がリビングに集まって一緒に3D映像を楽しむことも可能になりました。まるで夢のようです」と、新しい可能性の誕生に喜びを隠せない様子。このように、今回のブルーレイ3D版『ライオン・キング』はディズニーが誇る優秀なスタッフも自信を持ってオススメする、もはやアニメーションを超えた新しいエンターテイメントなのである。

(C)Disney

ブルーレイ3Dと聞くとかなりハードルが高く感じる人も多いかもしれないが、そんな心配はまったく必要ない。出始めた頃に比べて普及したこともあり、対応テレビもプレイヤーも家電量販店でかなり安価になってきている。これから年末商戦に向けてより一層のプライスダウンも見込めるし、接続も簡単なので体験するなら今が絶好のタイミングと言えるだろう……続きを読む

『ライオン・キング』 ストーリー

アフリカ・サバンナに広がる広大な動物の王国「プライド・ランド」に君臨するライオンの王・ムファサの息子・シンバの誕生でストーリーは幕を開ける。しかし、狡猾な叔父・スカーの策略にはまりシンバは大切な父を失い、さらにプライド・ランドを追われてしまう。だが、そこで出会った仲間と共にたくましく成長したシンバはやがて真実を知り、スカーを倒すために立ち上がる……。