会場で最初に渡されたのは、ペンと「何か」が入った封筒。これをもとに富士急ハイランドの各所に隠された謎を解き、制限時間以内に脱出場所までたどり着かなければならない、というのがおおまかなルールだ。ルールはわかったが、筆者自身はリアル脱出ゲームは初めてだし、謎解きもまったく不得手なので、はっきり言って脱出できる自信はゼロ。「さて、どうしたものか……」と思案していると、個人的に見覚えのある某出版社チームを発見! エヴァ的な本なども手がける編集者のみなさんについていけば、脱出成功の可能性はかなりアップなるはず! というわけで筆者も同行させてもらうコバンザメ作戦を展開。多彩な難問に頭をひねりつつ、ゴールを求めて夜の富士急ハイランドをあちこち歩き回ったのだが……結果は残念ながら時間切れ!

今回の集合場所となった富士急ハイランド内のハイランドホールシアター。夜の遊園地に集まることはなかなかレアなので、スタート前から不思議なドキドキ感が

数少ない「撮影OK」な物である、ペンとカイロ。カイロは謎解きとは関係ないが、この時期の園内はかなり冷えるので、しっかり防寒対策して楽しみたいところ

もう少し、という手応えはあったので「いいところまで行ったんだけどなー」「惜しかったですねー」とおたがいの健闘を讃えつつ、再集合場所のホールに戻ってみると、なんと驚愕の事実が発覚! 最後に行われた答え合わせによれば、我々が右往左往していたのはまだまだ中盤だったのだ……。ぶっちゃけ、マジで難しいんですけど。参加者約300名のうち、脱出に成功したのはわずか7名という結果からもその難易度がうかがえるだろう。本番までにもう少し調整するそうだが、それでもかなりの歯応えなのは間違いない。ひとりで煮詰まるとどうしようもないので、腕に覚えのある人以外は、友人や家族を誘って、なるべく大勢でワイワイ挑戦するのがおすすめだ。頭の柔らかさは必要だが、リアル脱出ゲームの未経験者はもちろん、エヴァについて詳しくない人でも問題なく楽しめるので、まずは一度体験してみてほしい。

謎解きのカギとなる封筒。裏面はいろいろ書いてあるので撮影禁止! デバッグ版なので印刷がちょっと薄めだが「本番までにもっと見やすくします」とのこと

リアル脱出ゲームの仕掛け人であり、会場で司会も務めたSCRAP代表の加藤隆生氏にコメントをいただいたので、こちらを紹介して、今回のレポートの締めくくりとしておきたい。

「リアル脱出ゲームは最初に謎があって、それを少しずつ解き、最後に種明かしが来てびっくり仰天、というミステリー小説のようなイベントです。ミステリー小説は推理した犯人が当たるのも、もちろん楽しいですけど、犯人がわからない場合でも楽しいですよね。リアル脱出ゲームも同じで『絶対脱出しなきゃダメなんだ』と思い詰めすぎるとストレスになってしまうので(笑)、『無理かもしれないけど、どんな謎なのか見てやろう』というつもりで気軽に来たほうが楽しめると思います。未経験者の方も安心して参加してください。今回のデバッグ版は、結果を見るとかなり難問になっちゃったみたいですね。これから会場アンケートの結果を検討して、スタッフ間で調整したいと思います。みなさんの挑戦をお待ちしています」

スタート前の風景から。リアル脱出ゲームは屋内で行われるものもあるが、今回は富士急ハイランドが舞台なので、このホールからはとくに問題なく脱出可能

会場ではコラボTシャツの販売も。なかなかレアなのでエヴァファンはぜひ会場でゲットしたい

スタート前にSCRAPの加藤氏がスタッフを代表して壇上に。リアル脱出ゲームのポイントや注意点を説明しながら、軽妙なトークで会場を盛り上げていた

無事に脱出できるのか緊張しつつ、夜の園内へ。あちこち歩くことになるので、昼に園内で遊んで位置関係を把握しておくと、ちょっとだけ有利に進められるかも

ゲーム終了! デバッグということもあり、制限時間が急遽10分延長されたが、あえなく失敗

(C)カラー