気象庁によると、今夏の気温は平年より高めで暑くなると予想されている。さらに今夏は節電対策で職場や公共施設などのエアコン温度設定も高めになると言われており、猛暑だった昨夏と同様汗をかきやすい環境にある。

制汗デオドラント「デオナチュレ」を製造・販売するシービックが、4月に首都圏在住・東京23区内の職場に電車で通う20~30代の会社員200名に対してアンケート調査を行ったところ、男女ともに約7割が例年に比べて汗のニオイが気になる(「気になる」「どちらかといえば気になる」の合計値)と回答している。

今夏は節電でエアコンの温度も高めの設定になることが予想されます。例年に比べて、汗のニオイは気になりそうですか? : シービック調べ

今年は特に気をつけたい汗の悩みについて、五味クリニックの五味常明院長に話を聞いた。

女性より男性の方が汗をかきやすい!?

五味クリニックの五味常明院長

汗の分泌量に男女差はあるのだろうか。五味院長は「男性ホルモンは発汗を促進する作用が強く、女性ホルモンはどちらかというと調整的に抑制する作用があるため、一般的には男性の方が女性よりも汗をかきやすいと言えます」と指摘する。一方の女性は、「皮下脂肪が多い女性は非常に暑い時や直射日光が強い時は皮下脂肪が冷却剤の働きをして体温が上がりにくくなるため、汗は少なくなります。逆に温度がさほど高くない時は皮下脂肪が断熱材の働きをして体内で産生された熱の放出を抑えるため、体温が上がりやすくなり、少し動いただけでも汗が出やすくなります」とのこと。前述のアンケートでも、女性の約5割に対して男性の役7割が「自分は人と比較して、汗かきだと思う」と回答している。

自分は人と比較して、汗かきだと思いますか? : シービック調べ

汗には2種類ある!!

汗がニオイに変わるメカニズムについても聞いた。汗は、体全体に分布するエクリン腺と、わきの下など特定の部分にあるアポクリン腺から出る2種類に分けられるとのこと。「エクリン腺から出る汗は99%が水分なのでほとんど臭わず、すぐに乾きます。一方、アポクリン腺から出る汗は各種たんぱく質や脂肪酸、ステロイド類、アンモニアなど含み、蒸発しにくくベトベトしています。そのため、皮膚表面がアルカリ化して皮膚常在菌が繁殖しやすくなり、ニオイが強くなります」。

アポクリン腺イメージ図

ぬれたタオルでふき取ることが大事!

それでは、実際のニオイ対策はどのようにすればいいだろうか。五味先生は「まずは汗を抑えるために、外出前に制汗剤を脇や足に塗りましょう。つけた後に薬剤を乾燥させるようにすると効果的です」と話す。そして、汗はすぐにふきとることが重要だと指摘。「かいたばかりの汗は無臭です。外出先で汗をかいたら、なるべく早めにぬれたタオルなどでふきとりましょう。ふきとりシートなどを使うのもお勧めです」。注意点はぬれたタオルであること。「乾いたハンカチやタオルは汗の成分のうち、水分だけを吸収して他の成分を皮膚に残すことが多いため、それが雑菌の繁殖を招いてニオイの原因になることがあります」。また汗が下着や衣服にしみこむとニオイが発生しやすくなるという。「わきパッドを利用して下着や衣服に汗をしみこませないようにしましょう」。

デオナチュレ 男シリーズ

ちょっとしたことで防げる汗やニオイの悩み。暑さが気になる今年の夏こそ、上記の実践法を試してみては?