18日、東京・墨田区で建設中の電波塔「東京スカイツリー」の先端が完成時の高さである634メートルに達した。

都内墨田区で建設中の東京スカイツリー

634メートルに達した先端部分

地上デジタル放送用などのアンテナが取り付けられている「ゲイン塔」と呼ばれる部分をせり上げる作業が午前中から行われ、作業開始前に625メートルだった先端の高さは午後1時半過ぎに634メートルに達した。これで東京スカイツリーの高さ方向への成長は完了。今後は展望台の内外装や、塔体中心の「心柱」と呼ばれるコンクリート製構造体の工事を進め、タワー本体は今年末までの完成を目指す。

東京スカイツリーは当初約610メートルのタワーとして着工されたが、中国の「広州タワー」を超えるために途中で634メートルに計画を変更した(その後広州タワーは近くの空港を発着する航空機の安全を確保するため600メートルで竣工し、結果としては計画変更の有無にかかわらず東京スカイツリーのほうが高くなった)。また、634という数字は東京の旧国名である「武蔵」との語呂合わせにもなっている。高さは塔としては世界一で、すべての建築物の中でもアラブ首長国連邦の高層ビル「ブルジュ・ハリファ」(828メートル)に続き第2位につける。

周辺商業施設などの整備を終え、展望台がオープンするのは2012年春の予定。