しかし、ここでわかったことが一つあった。男性たちの動きが実に素早いということだ。普段の生活からそんなに素早い動きなのか、とツッコミたくなるほど早い人もいた。特にきれいな女性の隣の席は、席替えのタイミングですぐに動き出さないと、なかなか確保できなかったりもする。中には順番待ちをしている人も……。これは、席替えのタイミングで一回ターンを休んで、きっちりと狙いを定める必要もあるんじゃないかと思った。
しかし、時すでに遅し。「第一印象チェック」の時間はこれもまた、アッという間に終わってしまった。こんなことでいいのだろうか。いや、こんなことでいいはずがない。次第に焦りも生まれてきた……。
「第一印象チェック」を終えると、いったんその時点で「感じの良かった人」「もう少しお話したい人」の番号を「第一印象カード」というものに記入するよう求められる。結果はスタッフが集計。その後、異性から指名があった人の番号だけが読み上げられる。どのお相手から指名があったかは、受付のスタッフに問い合わせると、個別に教えてくれるようになっている。残念ながら、僕の番号が読み上げられるということはなかった。
この後、「フリータイム」と呼ばれる時間帯に突入。中央の席にソフトドリンクが運ばれてきた。ちょうど近場に男性がいたので、話を聞くと、これらのドリンクは「まあ普通に飲んでもいいんですけど、お目当ての女性の元に届けるのもいいんですよ」。彼は三回目の参加のようだ。さすが手馴れている。
ちなみにこの「フリータイム」だが、基本的に「トーク→席替え」の流れは先ほどと同じだ。違いは、一人ひとりと話す時間が、先ほどよりも長く設けられていること。最後の詰めに入る時間帯と言ってもいいのだろう。
約1時間ほどだろうか、「フリータイム」が終了した。ついに「告白カード」に、意中の女性の番号を記入する時間だ。しかし、僕はもうそのときすでに、いろいろな女性と話しすぎて、誰が誰だかわからない状態でいた。メモも走り書きばかりで、読み返してもほとんど内容不明だ。どしてこんなことになったのか。それは僕が、とにかくたくさんの女性と話して、フィーリングを確かめようという、序盤の「第一印象チェック」の流れから、抜け出せていなかったからだ。絞込み失敗である……。
この日、男女合わせて総勢70名の参加者のうち、約半数におよぶ、12組34名のカップルが成立した。当然ながら、僕とカップルになる女性はナシ。ろくに作戦も立てずに挑んだがゆえの失敗である。ただ、唯一の救いは、僕が悩んで書いたプロフィールの「ちょっと料理が好きかもしれません」という一文に「かわいい」と反応してくれた女性がいたことだ。そういうところをきちっと押さえなければいけないというのに……。(しかし、時間は戻せない)
初めての「出会いパーティー」はこうして幕を閉じた。反省点はいやというほどに見えたけれど、これで終わりにしたくないという気持ちも強い。次回は、「人間は学習する生き物である!」ということを証明したいと思っている。がんばります。
次回に続く。
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