日産自動車は、ミニバン「セレナ」をフルモデルチェンジし、11月29日より発売する。価格は、216万3000円から285万6000円。またオーテックジャパンから同モデルをベースにしたカスタムカー「ライダー」や福祉車両「アンシャンテ」などが発売される。価格は245万7000円から333万8000円。
セレナは1991年6月に初代モデルが発売され、広い室内空間、運転のしやすさ、多彩なシートアレンジなどが特徴のミニバン。今回のモデルで4代目となる。
今回のモデルは、停車時にエンジンを自動的に停止するアイドリングストップシステムを新たに搭載し、燃費15.4 km/L(10・15モード)を実現。同システムは従来のギヤ式エンジンクランキング方式ではなく、ECOモーター式を採用。ベルトを介してクランクプーリーを回転させることで、再始動時間を短縮させるとともに、セルモーター音のない静かな再始動を実現した。また、アイドリングストップ中のエアコンは送風になるが、室内温度の上昇を感知するとエンジンが再始動し、エアコンに切り替わる。
エンジンは、新開発の直噴「MR20DD」。シリンダー内へ燃料を直接噴射することにより、熱効率を高め、低燃費と高トルクの両立を実現した。可変バルブタイミングコントロール機構「VTC」も搭載している。トランスミッションはエクストロニックCVT。これらにより全車エコカー減税に適合し、自動車取得税と自動車重量税が75%減税される。
エクステリアは、従来の箱型からなめらかな流れを意識したデザインに変更。フロントウインドウは5ナンバー車で最大級の広さを確保した。さらに運転席から見やすくなった三角窓と低いウエストラインで側方視界を確保し、歩行者などの視認性を向上させた。
室内は、従来型と比較してすべての室内車両寸法を拡大。室内長は300mm長くなった。大きなシートスライド量をもち、シートやテーブル、アームレストとして機能するスマートマルチセンターシートの活用により14通り以上のシートアレンジができ、8人乗りながら2~3列間のウォークスルーを可能とした。サードシートは低い位置で格納できるスマートアップサードシートとし、リヤサイドガラスの視界を確保した。また、サードシート使用時でも、ベビーカーや9インチゴルフバッグが横置きで積載できる大容量ラゲッジアンダーボックスを備える。
そのほかインテリアでは、開放感あるパノラミックルーフ、ブルーとホワイトのイルミネーション、濡らしたタオルで黒染み汚れが拭き取れる特殊コーティング加工のイージークリーンシート(20G)、ガラス面積の約90%を遮光するロールサンシェード(二列目両側)などを採用した。
ドライブアシストの面では、平均燃費と瞬間燃費計機能、エコドライブナビゲーター機能、アニメーション表示のアイドリングストップタイマー機能、駐車ガイド機能付きのアラウンドビューモニター(一部モデルにオプション)などが用意される。20Gには高濃度プラズマクラスターイオン発生器付きのインテリジェントエアコンシステムが搭載される。