マネックス証券は27日、個人投資家の相場環境に対する意識調査を目的とした月次アンケート調査の2010年10月版『2010年10月度 MONEX 個人投資家サーベイ』の結果について発表した。これによると、急速な円高による先行き不透明感を反映し、日本株のDI(※)が、調査開始以来初のマイナス値を記録した。
※ 今後3カ月程度の見通しについて、「上昇すると思う」と回答した%から、「下落すると思う」と回答した%を引いたポイント
マネックス証券では、2009年10月から、マネックス証券に口座を保有している個人投資家を対象に、相場環境に対する意識調査を目的とした月次のアンケート調査を実施している。今回、10月15日~10月18日に、インターネットを通じたアンケート調査を実施し、962件の回答結果を『2010年10月度 MONEX 個人投資家サーベイ』として報告書にまとめた。
株式市場に関するサーベイでは、前回調査では+22ポイントだった日本株のDIが、-4ポイントとなり、大幅に下落。調査開始以来、初のマイナス値を記録した。これについてマネックス証券では、調査を行ったのが、「円高が加速し1995年4月につけた円の史上最高値1ドル79円75銭が視野に入ってきた時期」であり、「円高は日本株にとって最大の重石のため、このような弱気見通しとなったものと推測される」と分析している。
また、日経平均株価の水準は前月(9月)と変わらないものの、「今後3カ月の日本株に対する投資意欲(売買頻度のDI)」も、日本株DIと同様に大幅に下落した。
ドル円相場については、今後3カ月程度のドル円相場予想で、円高を見込む予想が55%で調査開始以来最大となり、過半数を超えた。為替については、円高が進む見通しとともに、米ドルを買いたい水準では、75-80円台の回答が増加。「円高が進んだら、そこは米ドルの買い場と見ているようだ」(マネックス証券)。