マネックス証券はこのほど、個人投資家の相場環境に対する意識調査を目的とした月次アンケート調査の2010年8月版『2010年8月度 MONEX 個人投資家サーベイ』の結果について発表した。これによると、円高による下振れ懸念を強く反映し、日本株DIが調査開始以来の最低水準を記録した。

マネックス証券では、2009年10月から、マネックス証券に口座を保有している個人投資家を対象に、相場環境に対する意識調査を目的とした月次のアンケート調査を実施している。今回、8月19日~8月23日に、インターネットを通じたアンケート調査を実施し、1,032件の回答結果を『2010年8月度 MONEX 個人投資家サーベイ』として報告書にまとめた。

株式市場に関するサーベイでは、日本株と米国株のDI(今後の3カ月先の株価予想、「上昇する」―「下落する」、中立が0)がそれぞれ+2まで大きく低下した。前回調査では両指数ともに+20だったが、今後「上昇する」という見方が後退し「上昇する」と「下落する」がほぼ同数に並んだ格好となった。

今後3カ月程度の株価予想

米国株は、7月初旬のボトムから上昇しているが、日本株については、「円高が嫌気され、下振れ懸念が意識されているようだ」(マネックス証券)。日本株DIの+2という数字は2009年11月調査以来の最低水準。

「日本株を買いたいと思う日経平均株価の水準」という質問については、日経平均8,500~9,000円が最も多い回答だった。

一方、中国本土株が7月から上昇に転じている中で中国株のDIは+13と、前回調査(+10)よりもわずかに改善した。今月調査では、日本や米国よりも中国株に対する期待が上回っている状況。「米国経済への懸念が高まる中で、底堅さをみせる新興国の代表格である中国への関心が再び高まっている」(マネックス証券)。

ドル円相場については、「円高になる」という予想が前月に続いて増加、43%と調査開始以来最も高い割合まで上昇した。「5月以来の続く円高ドル安トレンドが変らない中で、一段の円高を予想する向きが多数派になっている」(同社)。

今後3カ月程度の米ドル/円相場予想