コーヒーの産地に行きたくても行けない理由

"食"に興味を持つと、産地に行ってみたくなるのはごく自然なことのように思われる。新鮮なものが食べられるというメリットがあったり、その産地産地のテロワールを感じながら試飲・試食をすると、より深いところまで味わえる。

近年ワインの業界では、もう少し踏み込んだ「エノツーリズム」が定着しつつある。単にワイナリーに訪問して試飲をするだけではなく、畑を見てまわったり、収穫の手伝いをするといった観光だ。もっとワインを知りたいという人々には非常に好評のようだ。

前置きが少し長くなったが、今回はコーヒーの話。コーヒーの場合、産地訪問は少々ハードルが高い。というのも、コーヒー農園は社会情勢不安の地域だったり、観光地から遠く離れた場所にあることもしばしば。おいそれと観光客がいけるような場所ではないのだ。

リゾート施設内にあるコーヒー農園

インドネシア・ジャワにあるリゾート施設「ロサリ・スパ・リトリート & コーヒープランテーション」は、敷地面積22haのうち約半分がコーヒー農園となっている。リゾート施設内にある農園なので安全で、ジョグジャカルタ空港(ジャワ)からは車で約2時間かかるが、リゾートなのでもちろん宿泊設備が整っている。リゾート滞在を楽しみながらの農園見学。コーヒー好きはかなりそそられるのではないだろうか。

「ロサリ・スパ・リトリート & コーヒープランテーション」

「ロサリ・スパ・リトリート & コーヒープランテーション」へのアクセス

「ロサリ・スパ・リトリート & コーヒープランテーション」へはガルーダ・インドネシア航空が便利。
同リゾートに近いジョグジャカルタ空港へは、東京・名古屋・大阪発デンパサール(バリ)行きの便を利用したバリ経由に加え、9月1日就航の成田 - ジャカルタ便を利用したジャカルタ経由で入る方法がある。デンパサールへは各都市から7~8時間、ジャカルタへは約8時間。そこからインドネシア国内線利用で、いずれも1時間程度で到着する。
ジョグジャカルタ空港ではスタッフが出迎えてくれ、専用の送迎車で目的地へと迎えてスムーズ。

「ロサリ・スパ・リトリート & コーヒープランテーション」のツアー・宿泊プラン

ホワイト・ベアーファミリーでは、ジャワ島・バリ島のパッケージツアーやオプショナルツアーを販売する専門サイト「バリ島旅行チャンネル」を展開。同サイト特集ページでは「ロサリ・スパ・リトリート & コーヒープランテーション」のパッケージツアーや宿泊申込も可能となっている。
ガルーダ・インドネシア航空

機内入国審査イメージ

インドネシア国営の航空会社。世界15カ国(共同運航便含む)、インドネシア国内主要28都市を結んでいる。
日本就航は1962年で、2010年秋より日本路線には日本人フライトアテンダントが乗務。また、東京・大阪発便では機内入国審査プログラムを実施。インドネシア到着後は専用ブースから待つことなく入国できる。

A330-200型機エグゼクティブクラス(写真左)とエコノミークラス

成田 - ジャカルタ便に使用されるA330-200型機

この農園、単なる観光農園かと思えば歴史は19世紀初頭に遡る。オランダ統治時代に設立されているのだ。その後、約1世紀に渡ってコーヒー栽培が行われていたが、第2次世界大戦が始まる頃から農園は管理されぬまま放置されていた。そして、約半世紀を経てコーヒー農園はリゾート施設として生まれ変わる。「ロサリ・スパ・リトリート & コーヒープランテーション」自体の詳細については既報の通りで、ここではコーヒー農園についてのお話をしていこうと思う。

約10haあるコーヒープランテーション