音楽劇『ACT 泉鏡花~妖しのポップファンタジー~』の会見が24日、東京・新宿の東京グローブ座で行われ、木の実ナナ、近藤正臣、アイドルグループAKB48の秋元才加、仲川遥香、片山陽加、佐藤亜美菜、SDN48の浦野一美が出席した。

前列左から、近藤正臣、木の実ナナ、後列左から、浦野一美、片山陽加、秋元才加、仲川遥香、佐藤亜美菜 拡大画像を見る

文豪・泉鏡花(近藤)と彼が愛した芸者・すヾ(木の実)の物語を縦軸に、『天守物語』、『海神別荘』、『湯島の境内』、『絵本の春』など泉鏡花の代表作を、AKB48の楽曲『月見草』、『飛べないアゲハチョウ』、『桜の栞』をはじめとした歌と踊りで描く本作。泉鏡花の世界とAKB48の楽曲というコラボレーションも異色だが、ベテラン俳優の木の実と近藤が、アイドルグループと共演するという異色キャスティングが実現した新感覚の"音楽劇"だ。

AKB48との共演に飛び上がって喜んだという木の実は、この日、初めてメンバーと顔合わせし、「疲れ気味だったので、共演できると聞いて『やったー!』と思った。若さをとってやろう!」と満面の笑みで喜びを語ると、隣で浮かない表情を見せる近藤は「おいらは不安でとてもブルーです。泉鏡花でこのキャスティングは無茶」とぼやき口調。そんな中、AKB48ではチームKのキャプテンを務める秋元が、「木の実さん、近藤さんのような素晴らしい方々と共演できて光栄。お二人からいろいろと吸収して学んでいきたい。普段はアイドルですが、アイドルを超えた新しい一面を、ぜひ、皆さんに見ていただきたい」と堂々とした口調であいさつすると、初舞台が多いメンバーらも一様にうなずき、18歳の仲川は「この中では最年少ですが、最年少ということを感じないぐらい大人っぽさを出したい。(同作で)演者として演劇を勉強させていただいて、一歩成長したい」など、次々と意気込みを披露した。そんな本気の彼女たちを見た近藤は、「この人たちはすごいや! 全く心配ない。(AKB48に)勝つ自信はないが、どうにか引き分けに持ち込みたい」と感心し、当初の不安が吹っ飛ぶどころか、彼女たちのパワーに圧倒されっぱなしだった。

AKB48について、木の実は「わたしも15歳でデビューをしたから違和感はありません。わたしもみんなと同じなので、"AKB49"ですね! 秋元(康)さんに言っておきます(笑)」と、メンバーへの加入を宣言し、報道陣を笑わせた

音楽劇『ACT 泉鏡花~妖しのポップファンタジー~』は、10月1日(金)から同月10日(日)まで、「東京グローブ座」にて公演。以降、仙台、名古屋、長崎、京都、泉鏡花の故郷・金沢で順次公演予定。