今朝発表されたGDPが予想を大きく下回り、日本225種は午前中に一時9,100円を割り込む重い展開。リスク回避に加え、先週金に観測報道された菅総裁と白川日銀総裁の会談について荒井経財相が聞いていないとコメントしたことや、某米系金融機関のドル円見通し引き下げが重石となりドル円は午前中の85円台に反落。

ユーロは対ドルでサポート水準を割り込んで朝方に1.2730近辺まで売られ、対円でも109円前半まで売り込まれたが、109円20銭近辺で公的資本の買いが市場で観測され109円後半まで反発。その後、中国株が堅調な推移を見せたことで、日本株も午後にかけて下げ幅を縮小。リスク売りの買い戻しでユーロも反発し、テクニカルでの節目である1.27後半近辺を回復。ドル円も85円後半でのもみ合いとなった。

主な経済指標

・21:30 (米) 8月NY州製造業業況指数

・22:00 (米) 6月対米証券投資

・26:00(米)8月米住宅建設業者指数(NAHB)

今夜は8月NY製造業景気指数と8月米NAHB住宅建設業者指数が発表される。ともに前回発表の際は予想を下回る大幅な悪化となり、市場関係者の米経済に対する見方がより慎重になった。今回は両方とも小幅回復が予想されているものの、前回からの反動分の回復内容にとどまれば市場の反応は限定的か。今週は火曜・木曜とアメリカで製造業関連と住宅関連の市場が多く発表される。FRBとしても、労働環境に関連するイベントであることから、市場予想を覆す内容となれば、後に発表されるこれらの指標への影響も連想され、事前に思惑的な動きが出てくる可能性も否定できないか。

ユーロはサポートポイントを割り込んだ後、再度節目(1.2770-80近辺)を回復してから堅調に推移しているが、先週後半から懸念が再燃している欧州時間帯で、はたしてこの流れを維持できるかに注目。ユーロは対ポンドで見た場合は、0.84半ばを割り込んでから展開が継続されている。欧州時間に対ポンドで下落基調のうえに、イギリスポンドが対ドルで軟調に推移すれば、ユーロは対ドル・円でも安値をトライしやすい可能性があり、対ポンドの値動きには注意しておきたい。

ユーロポンド 日足

中国H株 日足