FXオンラインジャパン アナリストチームが最新のデイリーレポートをお届けする。

アジア市場動向

週明けもリスクテイクが継続。アジア株価市場は全面高。為替市場も、株式の上昇を受け円売り優勢の展開となり、ユーロは対ドルで1.22台、対円では112円台へと上昇した。利上げ観測が再び強まってきた豪ドルも、対ドルで0.86台、対円で79円台まで到達する等、投資家のリスク許容度が拡大した一日となった。

海外市況動向

アジア株式市場の動向を受け、序盤の欧州株式もリスクテイクの展開が継続している。本日の上昇を牽引しているのは、WTIが75ドルレベルをうかがう展開となっていることを理由に資源株が堅調な値動きとなっていることが挙げられるが、中国の持続的な経済発展がグローバル経済の回復を連想させることから、銀行株でも買い優勢の展開となっている影響が大きい。

今回のリスクバローメーターとなっているのがユーロと商品相場の値動きだが、前者は、本日対ドルで1.22台まで上昇。対円でも112円後半まで上昇する等、ユーロショートカバーが継続している。

一方、商品相場、特に原油相場も中国をはじめとした世界経済の持続的発展が今後も需要を拡大するとの楽観論が今は市場に広がっており、WTIは心理的節目である75ドルを突破するかが市場の関心を集めている。

世界の株式市場は、下値不安を気にしながらも、中国の持続的経済発展というキーワードをきっかけとして、上記のとおり週明けもリスクテイク基調が継続している。また、今週木曜日には欧州で会合が開かれるが、ここでも一連の財政危機への対処を各国、各機関が協力して求めていく姿勢が示されるとの見方が強まっており、今週の米株式の底上げ要因となるか注目される。

これまでのリスク回避姿勢はなんだったのか、と問いたくなるような展開だが、トレンドに乗ることはもっとも重要であり、欧州債務危機もしばらく姿を潜め、中国の経済発展が金融引き締め政策を市場で想起させる展開にならなければ、アジア&ヨーロッパタイム同様にNYタイムも、株高、商品高そしてリスク通貨買いの展開になる可能性が強まりそうだ。

最後にユーロドルとウォール街株価指数をテクニカル的に見ると、前者のユーロドルは、21日MAを意識した展開となっており、ここを完全に突破できるかが目先の焦点となりさそうだ。突破した場合はフィボナッチ23.60%レベルがネクストターゲットとして浮上するか注目したい。ただ、短期レジスタンスラインを上抜けない限りは、ユーロは未だショートバイアス優勢とみたいところか。

一方、ウォール街株価指数は、心理的ラインである1万ドルを突破してからの強気相場により、短期レジスタンスラインはすでに突破している。

目先、フィボナッチ38.20%レベルが意識される展開となりそうだが、この水準を突破すれば50.00%レベルと10500の水準がネクストターゲットとして視野に入るだろう。

逆に反落した場合は、1万ドルの心理的ラインがサポートラインとして意識されるかが注目される。

ユーロドル 日足

ウォール街株価指数 日足