――図解といえば、「マトリックス」が気になります
「マトリックス」のパターンは正方形が4つ並んだ形をしており、物事をタイプ別に分けることで、それぞれの関係性や優先順位を明確にします。
例えば、営業マンが自分の顧客に対する営業戦略を考えるためにマトリックスを使うとしましょう。
現状の取引の多さは、今後の開拓余地を考えるために重要なので横軸を「取引高」の多少、また今後の潜在取引規模を考慮するために縦軸を顧客会社の「規模」や「資本」の大小にします。
すると「A」「B」「C」「D」とそれぞれ種類の違う顧客グループが4つできます。
現在取引をしているのが「A」と「B」のグループですが、新たに開拓すべきは「C」のグループであることがわかります。
ここでも縦横の定義が重要になりますので、軸に何を設定するかよく考えてから書いてください。
名刺の代わりになる図解
――「コンセプト」について教えてください
私はよく「コンセプト」のパターンを使って自己紹介をします。
自分の強みは「アート」「料理」「ビジネス」の3つなのですが、それを図にしてみましょう。
このように、自分の特性を相手にわかりやすく伝えることができます。
「コンセプト」はこの他に二つの要素が重なっている場合に使う図、要素が順番になっていることを表わす図があります。
そして、私の肩書きである「レストラン戦略プロデューサー」の仕事内容を説明するのによく使っているのが「プロセス」という図解パターンです。
一般的にレストランを作り上げるにはコンセプトの「プランニング」、ハードを作る「店作り」、そして「運営」というプロセスがあります。
この流れのなかで私は「プランニング」と「店作り」にかかわっています。
「運営」はお店で実際に働いているシェフやマネージャーの領域です。ごくまれに私も参加することはありますが、毎日お店にいるわけではないので、基本的にはタッチしません。
これを言葉で説明しようとすると難しいことがあるのですが、この図を書けば初対面の人に説明するときにも楽ですし、相手の印象にも残ると思います。