11月29日から全12回で放送されるNHKドラマ『坂の上の雲』の試写会が4日、東京・渋谷の同局で行われ、出演者の本木雅弘、阿部寛、香川照之、菅野美穂が出席した。

左から菅野美穂、阿部寛、本木雅弘、香川照之

2003年1月の制作発表から7年、撮影開始から2年の歳月を経て、ようやく第1話が完成した。原作は司馬遼太郎の同名小説。愛媛県松山出身の秋山好古、真之兄弟、正岡子規の3人を軸に、明治という時代のエネルギーと苦悩を描く。

秋山真之役の本木は「子規(香川照之)さんに再会して喜び、(別々の撮影で)中々お会いできない阿部さんに、大人っぽくなった菅野さんと今日久し振りにお会いできました。皆さんの期待を裏切ることとなくスタートできたと思います」と自信を見せた。海外ロケでは、撮影がないにもかかわらず、実費で赴き陣中見舞いをしたという菅野は、正岡子規の妹・律を演じる。「役作りでの私の支えは、子規である香川さんの笑顔と片思いの相手である真之、本木さんの微笑み。本木さんとは3度目の共演ですが、私に向けてくれないような笑顔を香川さんに向けられ、思わず"え?"って思いました(笑)」と嫉妬心を露にした。

「40歳を越えた僕らが15歳から演じるていうことに相当無理があると思いましたけど(笑)、映像マジックや物語の強さで自然に見て頂けると思います」と本木

菅野は「3年を掛けて同じ役を演じるのは生涯に一度のこと。子規が亡くなってお葬式のシーンの時、台本には何もありませんでしたが、自然と涙が出てきました」と振り返る

「本木さんは、本当に素敵な方で毎マット毎カット終っていつも反省されている本木さんを見ていると、初心を忘れてはいけないと思いました」と香川

秋山真之の兄・好古役の阿部寛は「皆さんとお会いするのは1年振りぐらい。まだまだ撮影は残っていて厳しい撮影がありますが、期待に応えられるように頑張りたいです」と意欲を

同ドラマは、NHKとしては前例のないスケールで描いた作品で、日本国内では22都道府県、海外ではロシア、イギリス、中国などでロケを行い、放送も第1部が11月29日~12月27日、第2部は2010年、第3部は2011年と3年にわたって放送される。