三菱電機は28日、HDDカーナビゲーションシステム「NR-HZ001VDT」「NR-HZ001S」、DSRC車載器「EP-409DSB」を発表した。発売は10月28日。HDDカーナビゲーションシステムの2製品はオープンプライスで、市場価格は、NR-HZ001VDTが24万円前後、NR-HZ001Sが20万円前後と予想される。DSR車載基のEP-409DSBは、3万9,900円。なお、HDDカーナビゲーションシステムとDSRC車載帰途の接続には、別売の専用ケーブル「LE-68FF2SS」(4,200円)が必要になる。

DSRCに対応したHDDナビ「NR-HZ001VDT」

次世代ETC、DSRCの車載器「EP-409DSB」

NR-HZ001VDT/HZ001Sは、DSRCに対応したHDDナビ。DSRCは、次世代ETCとも呼ばれるシステムで、国交省が主体となって開発が進められている基本的には近距離の通信システム。従来のETCの機能に加えて、例えば、事故多発地帯や高速道路の合流地点などにセンサーと無線機が設置されており、そこに近づいた車に警告を行う、また、その地点のリアルタイムの渋滞情報などの送信などといった機能が追加される。合流地点では、合流してくる車の有無なども知らせることが可能だ。現在は、道路に設置された無線装置と車載機との間で通信を行う仕組みとなっているが、将来的には、車載機を搭載した車同士での通信も可能となるらしい。こうなってくると、交通情報提供サービスに近いものになるのではという気もするのだが、交通情報提供サービスでは、各センサーからの情報をサーバー側で一元管理して、各車載機に送り出すのに対して、DSRCを使ったシステムでは、あくまでも、その狭いスポットの範囲の情報のみを、車載機に送り出すという違いがあるらしい。まだまだ、設置されているポイントは少ないのだが、次第にインフラが調いつつあるということで、今年に入ってから、パイオニナなどから、対応製品が発売されている。

DSRC対応以外の部分は、同社のHDDナビの主力製品「NR-HZ001」シリーズそのままで、「マルチリレーオペレーション」を大きな特徴とする。NR-HZ001では、音声、タッチパネル、リモコン、ステアリングリモコンといった、4種類の操作ツールが存在する。この4種類のツールの操作手順を共通にしたのがマルチリレーオペレーションで、途中までリモコンで操作し、その後は音声で操作する、あるいは、音声で途中まで操作してそこからタッチパネルで操作、といったように、操作の方法を変えても、操作の手順やメニュー構造などが共通なため、混乱することなく操作が可能というものだ。

また、NR-HZ001VDTは、フルセグ/ワンセグチューナーを、NR-HZ001Sは、ワンセグチューナーを搭載する。NR-HZ001VDTはフロント4アンテナに対応する4アンテナ+4チューナーモデル。