副作用はこわいけど、高額な協力金がもらえそう―。臨床試験やモニター募集を行うクリニカル・トライアルがこのほど発表した「治験に関する意識調査」の結果から、多くの人が持っている「治験」のイメージが明らかになった。同調査は3月13日~22日に、同社のモニター情報サイト「生活向上WEB」で実施。20代以上の男女4,087人から回答を得た。

調査の中で、「治験に参加したことがある」と回答したのは、わずか11%。「事前健診の結果、参加できなかった」が10%、「健康食品や化粧品などの臨床試験のみ」行ったことがある人が5%となり、残る74%が「参加したことがない」。同結果より治験に協力したことがない人が圧倒的多数ということがわかった。

「治験のイメージ」をたずねると、もっとも多くの人が選んだのが「新薬開発」(84%)。次いで多かったのは「副作用がこわい」(50%)や「人体実験」(48%)で、多くの人が治験を「こわいもの」と捉えていることが分かった。「治験に参加しない(したくないと思う)理由」のトップも「副作用がこわい」(51%)で、同社は、同調査結果のなかで「治験薬による副作用の情報開示が少ないことで、不安に感じている人が多いのでは」とコメントしている。

「治験に参加しない(したくないと思う)理由は何ですか?」(複数選択制)―クリニカル・トライアル調査

また、「治験に参加する(したいと思う)理由」を問う質問では、57%が「高額の協力費」と回答。治験を「高額アルバイト」のひとつとして捉えている人が多いことがうかがえる結果となった。そのほか、「最先端の治療が受けることができる」(47%)、「社会貢献のため」(44%)、「医師による細かい診察」(38%)など、治験参加で得られる医療的なメリットなどに目を向けている人が意外に多いことも明らかになった。

「治験に参加する(したいと思う)理由は何ですか?」(複数選択制)―クリニカル・トライアル調査