外為どっとコムは25日、東京大学 伊庭研究室と共同で、進化型の最適化計算手法であるGA(遺伝的アルゴリズム)とGP(遺伝的プログラミング)をFXに応用する研究を行うことを発表した。産学共同研究を行うのは、同社では初の試みとなるとのこと。

GAおよびGPは、数式等によって確かな最適解を得ることが難しい場合などに、最適(と思われる)解を探索的に求めることを目的とした数値計算手法の1つ。両手法とも、交叉 / 突然変位 / 淘汰といった生物の進化プロセスを模しており、解の候補となる遺伝子の生成と選択を何度も繰り返すことによって、解をより適したものへと進化させていく。

GAは、数値等による配列で表現した遺伝子を変化させ、解の最適化を目指す。エコノミクス関係では、例えば株価予想モデルのパラメータ推定などに利用した研究などがある。GPは、GAの遺伝子構造を配列からツリー状の構造に拡張したもので、プログラムの生成などに応用した研究がなされている。

同社は今後、GAとGPの概念をベースにした有効性の高いシステムトレーディング手法の探求と開発を行っていき、将来的には、システムトレードとしてパッケージ化して一般投資家に提供したい考えだ。「FX取引における収益の向上や、個人投資家に向けた新たな資産運用手段としてのサービスの確立を目指していきたい」としている。