ヨガ、ピラティス、フラなどダンス系エクササイズ、エアロビクス……。様々なエクササイズがブームになっている中、ピラティスは日本に定着したエクササイズの1つだろう。"ピラティス(Pilates)"とは、様々な呼吸法を取り入れながら、筋肉の有効な使い方を身に付けるというフィットネス。だが、恥ずかしながら筆者のこれまでの認識は"西洋ヨガ"程度。マットレスやゴムボールなどを用いたストレッチのような運動をしている映像をテレビかどこかで見た記憶があるものの、実際に体験したことはない。今回は、そんな超初心者の筆者が、東京・荻窪にオープンしたばかりのピラティス専用スタジオ「PILATES STYLE」でインストラクターと1対1で教わるピラティス体験に挑戦! その体験の様子をお送りする。

講座では、まず鏡と向き合い、自らの立っている姿をチェックする。日ごろのデスクワークで姿勢の悪さでは定評(?)のある筆者だが、覚悟していたとおり、「左肩が上がってますね」と、インストラクターの口調は優しいけれども、鋭い一言。さらに、「重心が前方に寄っている」だの、「ガニマタ」だの、認めたくはないが、鏡に映し出された"真実"が次々と指摘される。しかし、この"自分の姿勢を知る"という行為がピラティスにおいて何よりも重要であることが、その後エクササイズが進むにつれて実感していくことになる。

まずは普段の自分の姿勢をチェック。肩が痛い、と言うと「なぜ肩が痛くなるのか」について、身体の構造や負担となっている部分を詳しく説明をしてくれた

次に、ピラティス特有ともいえる呼吸法を学ぶ。よく似ていると思われがちなヨガが腹式呼吸であるのに対し、ピラティスでは胸式呼吸が中心。子どものころに管楽器を練習していた経験があるため、コントロールして腹式呼吸を行うことは難しくないが、意識して胸式呼吸をするとなると、まったく要領を得ない。担当してくれたインストラクターの説明によると、ピラティスではお腹の中心を"パワーハウス"と呼び、肋骨から骨盤あたりの筋肉の帯を意識することが大事だという。講座では、仰向けに寝そべった状態で、"パワーハウス"の筋肉を意識した腹式呼吸を体得する様々なエクササイズが続けられるのだ。

ただし、はじめのうちは正直何が何だかわからない。「お腹をスプーンでえぐってその体勢をしばらく維持して最後に大きく息を吐くイメージ」とインストラクターは説明をしてくれるのだが、頭で考えれば考えるほど、脳の指令と体の動きがバラバラになり混乱してしまう。それでも「そうそうその調子!」というインストラクターの励ましに乗せられて、その気になって続けていくと、次第になんとなく動作がなじんできた。続きをよむ……

じっくりと呼吸法を学ぶ。インストラクターの見本を参考にするも(左)、なかなかうまくいかず……。でも繰り返すうちにコツが何となく分かってくる