日本酒造組合中央会はこのほど、東京・白金の八芳園にてイベント「働く女性の本格焼酎&泡盛を楽しむレッスン2009」を開催した。酒類総合研究所の宇都宮仁さんと飲食店「夢酒(むっしゅ)」の森隆さんによるセミナーの後、約100種類の試飲会が行われた。

セミナーに聴き入る受講者たち

女性にも人気の高い焼酎

今回のイベントは無料ということもあり、2,494名の応募があったそうだ。参加者は抽選で200名限定となっており、幸運にも当選した方々が集まった。参加資格は「知的好奇心が旺盛な働き盛りの女性」。会場には"おひとりさま"もいれば数名のグループもいて、年齢も幅広かった。本格焼酎ブームは終息し、ここ5年ほど消費量は伸び悩んでいるようだが、このイベントを見ているとそんな状況下でもこだわりを持って飲む人が増えていると感じる。宇都宮さんは冒頭の挨拶に立つと、「今日用意した資料は焼酎アドバイザーの資格を取れるくらい、盛りだくさんの内容です」と述べた。

会場入り口には黒麹菌や黄麹菌、白麹菌のサンプルが陳列。渡された資料の中は原料栽培の歴史と地域の結びつき、蒸留方法や熟成方法による本格焼酎の区分など、体系的にまとめられている。これらを全てきちんと説明できるようになったら、焼酎の選び方や飲み方も楽しくなることだろう。

麹菌3種。名前の通り、黒麹菌は黒い。麹菌の違いは味に大きく影響する

本格焼酎の飲み方としては、今でも原料や銘柄だけで選ぶ方は多いと思う。しかし歴史的な背景を踏まえると、味わいの奥に様々なストーリーが浮かんでくる。しかし何より大事なのは、理屈だけではなく、実践に移すことだ。そう、試飲である。ここからは場所を試飲会場に移して、賑やかな雰囲気をお伝えすると共に、本格焼酎の世界を覗いてみよう。