日本銀行は24日、2008年の国際収支動向(速報)を発表した。2008年の経常収支は前年比8兆5,136億円減の16兆2,803億円で、3年ぶりに黒字が縮小した。貿易収支の黒字縮小が主因とされる。

輸出から輸入を引いた貿易収支は同8兆2,885億円減の4兆338億円で、黒字が大幅に縮小した。これは1980年以来の低水準となるとのこと。また四半期ごとに見ると、第4四半期(10~12月)は世界的な景気悪化に伴う輸出の急減を主因に、赤字へ転化。これは現行ベースで遡及可能な1985年の計測以来初という。輸出は7年ぶりに前年割れ、輸入は6年連続の増加となった。

投資などによる資本収支は同2兆9,823億円増の19兆5,560億円で、赤字(流出超)が縮小。直接投資と証券投資は過去最高の流出超を記録したが一方で、その他投資は大幅な流入超に転化した。