女優の米倉涼子らが9日、都内にて行われた舞台『黒革の手帖』の制作発表会に出席した。

総額1億円という衣装の米倉は「(再演で)逆に緊張しています。気を引き締めていきたいです」

松本清張の長編小説『黒革の手帖』は、過去に何度もテレビドラマ化されている人気作。2006年に米倉主演で舞台化されており、松本清張の誕生100周年を迎える今年、2009年バージョンとして新たに舞台上に甦る。物語では、夜の銀座を舞台に、そこでのし上がっていく高級クラブのママであるヒロイン・原口元子(米倉)と彼女に群がる男たちとの駆け引きが繰り広げられる。

艶やかな夜の銀座を描くストーリーにふさわしく、制作発表では出演者がリムジンに乗って登場。レッドカーペットを歩き、集まったオーディエンスに笑顔を振りまいた。

今回、再演に際して衣装も一新。米倉は"夜に香る"というあざみの花をモチーフとした華麗な着物姿を披露し、「前回は初めてだから許されたことも今回は許されません。初演と変わらない気持ちで頑張りたいです」と話し、「新しい『黒革の手帖』を楽しみにしています」とにっこり。共演する永井大は「自分の持っていない引き出しを出し、いろいろな自分を発見できる場所だと思います」と自身2度目となる舞台出演への意気込みを語っていた。

次々とリムジンから登場する出演者たち。写真右は「本番までにホステスとは何か? を勉強したい」という松本莉緒

「私だけが普通の女を演じます(笑)」と語る横山めぐみ(右)は渡辺哲と腕を組んで登場

また、米倉の"悪女"っぷりも話題となる同作に絡め、悪女スイッチはオンですか? などと問われた米倉は「私は善人ですから!(笑)」とキッパリ"悪女"を否定し、「『黒革の手帖』で演じてから"悪女"と言えば、米倉になった」と苦笑いしながらも、「どこに行っても"黒革の~"と言われるようになったのが、すごい。そういう意味では作品に感謝しています」と話していた。

「実際には母の俳句が書かれています」(萬田)という"黒革の手帖"

一方、クラブ『燭台』のママを演じる萬田久子は、デビュー当時もドラマ版の『黒革の手帖』に出演したことを明かし、その記念品だという"黒革の手帖"を見せ「男の遍歴でびっしりです」とおどけてみせた。

『黒革の手帖』制作発表フォトコレクション

『黒革の手帖』は、明治座(東京・日本橋浜町)にて4月29日より5月25日までの期間で上演。