日本ラブストーリー大賞の第1回大賞受賞作品『カフーを待ちわびて』が映画化され、公開初日を迎えた。東京・新宿で行われた初日舞台挨拶に、主演の玉山鉄二、マイコ、勝地涼、白石美帆、沢村一樹ら豪華キャストが登壇した。

「撮影で1か月以上沖縄にいたけど、東京ではできないことをたくさん体験しました。太陽も山も海も、こんなにきれいなものだったのかと、あらためて感じることができました」

『山のあなた ~徳市の恋~』で注目を集めたマイコは、本作でもヒロインを演じる。「この映画を通じて、幸せが身近にあること、そして周りの人を大事にすることを学びました」

会場を埋め尽くした観客を前に、玉山は「めんそーれ!」と沖縄の方言であいさつ。彼が演じる雑貨店の店主・明青(あきお)について、「自分のペースで生きていて、お昼寝もするし、食べたい時にごはんを食べるし……。僕もどちらかといえばそっち側の人間。この映画と出会って、僕の引退は早くなったんじゃないかと思います(笑)」。明青のもとに現れる女性・幸を演じたマイコは、「幸は私と正反対のキャラクター。普段の私は幸みたいに女の子っぽくないので、ギャップを楽しみながら演じました」とコメントした。

沖縄の方言を使っての演技に関して、「イントネーションが独特で、使い方次第で優しく聞こえるんだけど、感情をうまく乗せて喋るのは難しかったですね」と勝地。ちなみに最も印象に残った沖縄の言葉は「ちゅらかーぎー(かわいい)」とのことだが、イントネーションが難しく、何回も練習したとか。

沖縄の方言をマスターするのに苦労したという勝地だが、「沖縄出身の尚玄さんからいろいろ教わったので、それなりにうまくできたんじゃないかなと思います」

「脚本を読んで、なんて優しくて温かい気持ちにさせてくれる作品なんだろうと思いました」とコメントした白石。会場のファンからは「ちゅらかーぎー(かわいい)!」との声も

撮影初日が宴会のシーンだったという白石は、「飲んで歌って、ハプニングさえも楽しめるというシーンを撮っていたら、尚玄さんに何度もお尻を触られました」と衝撃告白。これに対し、「弁解したいんですけど、僕より先に触った方がいたんですよ」と話す尚玄だが、「撮影の前日、尚玄さんが『明日、白石さんのお尻触るんだよね』って言ってましたよ(笑)」と玉山に言われてしまい、他の出演者からも「え~!」とブーイングが。

その話題に、"下ネタキャラ"でおなじみの沢村までもが食いつき、「尚玄が白石さんのお尻を触った手を、僕は触らせてもらいました」と、本気か冗談かわからない発言で出演者や観客の笑いを取っていた。

「撮影中、ダチョウに乗りに行きました」と宮川。「ホテルの横にダチョウ園があって、ダチョウ……ダチョウに乗りましたね(笑)」となぜか「ダチョウ」を連発し、観客も大笑い

沢村一樹は今回の役について、「ラブラドール・レトリバーと実利主義のサラリーマンの二役を演じさせていただきました。尻尾を振るのが上手にできたんじゃないかな(笑)」

「白石さんもNGが多かったんですよ」と玉山が言うと、「僕が白石さんのお尻を触った後も、本当は沖縄の方言でリアクションしなければいけなかったんですよ。その時、何て言いましたっけ?」と尚玄。これに白石が、「『なんばしよっと!』と言ってしまって。福岡出身でもないのに、何でその言葉が突然出てきたのかわからないんですよ」と答えると、会場はまたしても大爆笑。ハプニングがありながらも、出演者たちのチームワークのよさを感じさせる舞台挨拶となった。

本作で絵馬が重要な役割をはたすことにちなみ、「満員御礼」と書かれた巨大絵馬を持ってのフォトセッションが行われた

映画『カフーを待ちわびて』は、新宿バルト9ほか全国公開中。

『カフーを待ちわびて』劇中フォト

(C)2009「カフーを待ちわびて」製作委員会