連日、景気悪化のニュースが流れ、節約への関心が高まりを見せる中、タカラトミーが発売したデジタル家計簿「おサイフセイバー」は、遊びながらお金を貯められる新感覚の玩具だ。

がまぐち型の形状が特徴的。口金部分を開くと領収書が収められるポケットがついている。サイズは86(W)×76(H)×23(D)mmの手のひらサイズで、持ち運びにも便利

同玩具は、「いつまでに、何円ためたいか」を最初に設定した上で、レジャー費や食費など費目ごとの支出を専用タッチペンで入力していく簡単操作。また、達成具合に応じてアニメーションが変化し、節約戦士と浪費三姉妹とのバトルが展開していく。

1日あたり使える予算は液晶画面上に表示される。1日の予算を算出するため、同玩具には「かんたんモード」と「しっかりモード」の2種類が用意されている。「かんたんモード」ではひと月単位の予算を入力して、1日予算を割り出す。一方「しっかりモード」では月収や固定支出(家賃・光熱費・通信費・その他固定費)を入力し、ひと月単位の予算を計算した上で予算を割り出す。なお、節約金額は1万円~10万円(それ以上ためる場合は定期預金などの利用を推奨している)、目標期間は1カ月~1年の間で設定することができる

食費・オシャレ費・光熱費・レジャー費・雑費の各項目のボタンを押し、金額を入力すると画面上に表示される1日予算が減っていく。この予算残金が多いと節約戦士は元気よく活動し、一方残金が少ないもしくはマイナスになると節約戦士が弱ってしまう。

目標金額に達したら買いたいものも初期設定で入力することができる。欲しいものが買えると思うと、俄然節約へのやる気が高まるというもの

パスワードも設定できるので、誰かに見られる心配もない

初期設定で節約項目(食費・オシャレ費・光熱費・交通費・レジャー費)のなかから1つを選ぶと、選択した節約項目に応じて液晶画面に登場する節約戦士が決定する。節約戦士は以下の5人から選ぶことができる。

節約項目 節約戦士 設定
食費 節約戦士レッド 節約家の母・40歳
交際費 節約戦士イエロー 節約家の父・40歳
レジャー費 節約戦士ブルー 節約家の長男・22歳
オシャレ費 節約戦士ピンク 節約家の長女17歳
光熱費 節約戦士グリーン 節約戦士の次男・10歳

1日の収支の締め作業や目標金額の10分の1が達成されると、ドラマが進んでいく。ただし、期間までに目標金額を節約できなかったり、ゴール直前で目標金額以上の赤字を出したりすると、バッドエンディングを迎えてしまう。また4日以上入力を怠ると強制的にリセットされ、ドラマが振り出しに戻るので注意が必要だ。

待ち受け画面。残金が少ないもしくはマイナスになると節約戦士が弱ってしまう(写真右)

1日の収支の締め作業で赤字か黒字か分かる。その後展開されるドラマが変わってくるので節約戦士をかえて何度でも楽しめそう

予算と目標までの金額は液晶画面上で確認することができる。項目ごとの支出チェック、節約額の累計、期限までの残り日数、今日(あるいは月〆日までに)使える残金、過去6カ月分の家計簿データなども表示される。さらに臨時収入があれば、日割りで予算に追加することも(予算に反映せず記録のみでの入力も可能)。

ここで、筆者が実際に使ってみての感想を一言。購入する都度入力するとなると、かなり労力が要る。そこで思いついたのが「1日使ったレシートを捨てずに財布に入れておく」ということ。こうすれば、帰宅後にお財布からレシートを捨てる際、項目ごとに入力していけば入力忘れも防ぐことができるし、帰宅後の息抜きとして楽しみながら家計簿をつけることができるだろう。

また、予想外に使えるのがレジツール機能。宴会に便利な「わりかん」モードでは、合計金額と人数を入力すると1人あたりの支払額を(さらに余りまで!)計算する。また、「おかいもの」モードでは、1個あたりの値段と個数を入力すると、掛け算を自動的に行ってくれる。たとえばみかん(50円)3個であれば50×3=150円。さらに、リンゴ(80円)5個を購入した場合、80×5=400円で、それらを足して550円という計算も行うことができる。また足し算と同様、引き算の機能もあるので、実際に買い物をする前に「どれぐらいの金額になるのか」調べる上で役立つ。

サイズは86(W)×76(H)×23(D)mmの手のひらサイズで、持ち運びにも便利。値段は4,410円。若干高いと感じる人もいるかもしれないが、ちょっとした投資と考えれば安いもの。生活防衛意識が高まるこんな時代だからこそ、「おサイフセイバー」のような玩具で、楽しみながら節約をしてみるのもひとつの手ではないだろうか。