モスフードサービスは27日、国産肉を100%使用したハンバーグを使う「とびきりハンバーグサンド」と「とびきりチーズハンバーグサンド」を全国の「モスバーガー」店舗にて発売する。発売を控えた10日には、東京・大崎のモスフードサービス本社にて記者発表会が開かれた。

「とびきりハンバーグサンド」(写真左)と「とびきりチーズハンバーグサンド」

「とびきりハンバーグサンド」は国産肉を使ったハンバーグに特製デミグラスソース、千切りキャベツを合わせ、バンズでサンドした商品。「とびきりチーズハンバーグサンド」は、これにスライスチーズが加わる。

国産肉100%をアピールするキャンペーンを全国で展開する

国産肉とは、牛肉と豚肉の合挽き肉。生後2年以内の若い牛の肉と脂身の少ない豚肉を粗挽きにし、炒めた玉ネギやパン粉、卵などを混ぜ合わせた生地を使っており、ハンバーグは1枚90gとボリューム感もある。成型方法でも、生地を固めて一個分をスライスしていくという従来パテの手法とは違い、まんじゅうをつくるように一個ずつ丸めてからのばすという成型方法により、手づくり感のあるふっくらやわらかい食感を実現しているという。あえて"パテ"ではなく"ハンバーグ"とネーミングしたところにも、同社の自信のほどがうかがえる。

さらに、ソースでも国産食材の比率をアップ。2商品に使う特製デミグラスソースは、国内の協力農家で農薬や化学肥料に極力頼らずに栽培された「モスの生野菜」のトマトや玉ネギを使用しているといい、商品全重量に占める国産食材の割合は、54.7%程度とのことだ。

原価はかなり高めとのこと。11月に「来春、200円前後の価格帯の新商品を投入する」と発表した同社だか、「やはり高級路線を貫くのか」と感じた読者の方も多いはずだ。しかし、「とびきりハンバーグサンド」が390円、「とびきりチーズハンバーグサンド」が420円と400円前後の価格に抑えている。限定商品としてではなく、日常的に楽しんでもらえる商品を目指したのが理由だとか。

記者発表会には、農林水産省の幹部や、日本の食料自給率アップ運動をサポートする国民運動「FOOD ACTION NIPPON」の応援団による挨拶も行なわれた。外食企業による国産食品の導入例としても注目されているのだ。

モスフードサービス代表取締役社長CEOの櫻田厚さんは、「おいしさには個人差や味覚の問題もあるが、品質保証やトレーサビリティーなども付加価値として要求されている」と語った。

モスフードサービス代表取締役社長CEOの櫻田厚さんと、「FOOD ACTION NIPPON」の応援団として駆けつけた田中雅美さん。「ハンバーグの肉の味がしっかりしていてソースもおいしい」と田中さん

今後は、具材に使っているキャベツをその時期の旬野菜に変更するなどの展開も考えているとのことだ。