2007年12月1日~2008年11月30日のBooksベストセラー年間ランキング新書ノンフィクション部門(日販調べ)
順位 | 書籍名(出版社) | 著者 |
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1位 | 女性の品格(PHP研究所) | 坂東眞理子 |
2位 | 親の品格(PHP研究所) | 坂東眞理子 |
3位 | 悩む力(集英社) | 姜 尚中 |
4位 | お金は銀行に預けるな(光文社) | 勝間和代 |
5位 | 大人の見識(新潮社) | 阿川弘之 |
6位 | 生物と無生物のあいだ(講談社) | 福岡伸一 |
7位 | 女性は「話し方」で9割変わる(経済界) | 福田 健 |
8位 | 脳が冴える15の習慣(NHK出版) | 築山 節 |
9位 | 日本の10大新宗教(幻冬舎) | 島田裕巳 |
10位 | ルポ 貧困大国アメリカ(岩波書店) | 堤 未果 |
ベストセラー年間ランキング新書ノンフィクション部門では、前半に特によく売れた『女性の品格』と『親の品格』(坂東眞理子)が1,2位を占めた。時代の流れと共に消え去りつつある美徳をいま一度思い起こそうという趣旨の本で、「品格」が一時流行語のように用いられるという影響も世に及ぼした。5位『大人の見識』(阿川弘之)や7位『女性は「話し方」で9割変わる』(福田 健)も同じ系統の本と言えよう。
『お金は銀行に預けるな』(勝間和代)は、10位以内で唯一の経済本。経済評論家が金融リテラシーを説くという触れ込みで、過激なタイトルが人目を引いたと思われる。銀行にお金を預けることは損失であるととらえる著者は、資産を分散投資して「お金に稼がせる」べきだとする。ただし、その方法として投資信託を読者に勧めていることに対しては賛否が分かれているようだ。
9位『日本の10大新宗教』(島田裕巳)はランキングの中で異質な一冊だ。著者が選んだ10の新宗教についてなりたち・歴史・直面している問題などを淡々と記しており、ありがちな"カルト批判本"に陥ることを避けている。雑学本としてだけでなく、自分の周囲にいるかもしれない新宗教の信者と付き合う点で実際に役立つ実用書と言える。⇒新書フィクション & 単行本ビジネス部門