18日、映画『THE CODE/暗号』の舞台挨拶と記者会見が行なわれ、主演の尾上菊之助をはじめ、稲森いずみ、松岡俊介、貫地谷しほりなどが登場した。この作品は同日開幕した第21回東京国際映画祭(Tokyo International Film Festival : TIFF)の「日本映画・ある視点」部門に出品されていて、開幕トップを飾る上映となった。

「探偵事務所5」シリーズとしては55作目となる。宍戸錠、、佐野史郎、貫地谷しほりはレギュラーキャスト。探偵たちそれぞれに名前はなく、5を先頭にする三桁の番号がつけられており、今回主演の尾上菊之助は507役

本作は林海象監督が放つ、『探偵事務所5』シリーズの最新作。現代劇では初の主演作で、切れ者の探偵を演じた尾上菊之助は、「体作りはしていなかったんですが、マフィアにからまれるアクションシーンはぜひ自分でと思い、やらせてもらいました。けれど本番で、思い切りスタントの方に殴られて。あごを1日中冷やしていました。そこだけはとてもリアルな芝居になっていると思います」と苦笑いで撮影秘話を披露。

それを受けて、林監督は「中国人スタントが本当に殴るんですよ。びっくりしましたね。尾上さんはいずれ人間国宝になる人なんだから、"殴っちゃダメー"と言いました。とても良いアクションの人で力が入ってくれていたのか、憎かったかだと思います」とユーモアたっぷりに話した。

赤いチャイナドレス風の衣装で登場。劇中ではもっとセクシーなスリットの入ったドレスで妖艶に歌姫を演じる

2005年のネットドラマ版から出演している、女子高生・宍戸瞳役の貫地谷しほり。上海ロケには参加できず、"居残り組"だったが、「試写を見たら、この作品がとてもかっこよかったので、東京にいても出演できてよかったー、ラッキーと思いました」

ヒロインの稲森いずみは、「上海の歌姫でマフィアの女を演じました。今までには絶対ない役に挑戦しました」とコメント。役柄同様、謎めいたクールな雰囲気を漂わせていた。 本シリーズのインターネットドラマ版、過去の劇場版にも出演している貫地谷しほりは、ベビーピンクのシルク・ドレスで登場。「今日は劇中の衣装で出ると聞いていたので、(高校の)制服なのかと思っていましたが、こんなすてきなドレスを用意していただいてよかったです。今日は晴れ着です」とうれしそう。また「制服をいつまで着続けられるかに挑戦したいです。でも、さっきスタッフに"(制服姿が)さすがにきつくなってきたね"と言われました」と笑顔で話した。

舞台挨拶では客席側に回ってフォトセッション。左から林海象監督、貫地谷しほり、宍戸錠、尾上菊之助、稲森いずみ、松方弘樹、松岡俊介、佐野史郎

【ストーリー】

「探偵事務所5」にある中国人から暗号解読の依頼が舞い込む。解読の天才、探偵・507(尾上菊之助)は、この見たこともない配列の暗号に魅了され、すぐさま上海へ。歌姫・美蘭(稲森いずみ)、情報屋(松岡俊介)と出会い、次第に事件の真相が明らかになっていく……。

2009年初夏、全国ロードショー予定。