女優の長澤まさみが6日、都内で、出演するオムニバスドラマ『藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』のトークショーに出席。監督の箭内道彦氏と物語についての思いや撮影のエピソードなどを語り合った。

『藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』のトークショーに出席した長澤まさみ

同作は、「ドラえもん」や「パーマン」など国民的キャラクターの生みの親である漫画家、藤子・F・不二雄が、人間の根源的な欲望、エゴへの警告、地球環境問題、資本主義社会の歪みなどを描いた作品。その中の第1話である「値ぶみカメラ」に出演した長澤は、トークショーで「私は"ドラえもん世代"なのです。でもよく考えたら、誰もみんなが"ドラえもん世代"なんですよね。それがすごいと思いましたね」と話すと、相槌を打っていた箭内がすかさず「今凄くうまいこといいましたね。みんなそうですよね。でも、僕はパーマンです。実家が菓子屋で、パーマンのラムネというのがあって、それが子供の頃の最初の宝物でした。菓子屋は倒産しましたが(笑)」と笑わせた。

『セーラー服と機関銃』(2006年 TBS系)のTVスポット・コラボ映像以来、今回2年ぶりにタッグを組むことになった長澤と箭内監督。お互いについて「箭内さんは、漫画とまったく同じように撮る演出をしていました。私は原作を見ながら真似していったんですが、なかにはありえないポーズがあって、無理だよ! って感じでしたね(笑)」と長澤が告白すると、「骨格的に明らかに間違えているよね、っていうポーズもありました(笑)。でも、そのままやってもらって。辛いんだけど楽しいみたいな状況でしたね。そこは肉体の限界に挑戦するって感じでした」と箭内は続けた。

「スパルタなんですよ箭内さんは。(撮影は)漫画と実写のモニターを合わせながら進めたのですが、実写と比べると、身体の長さとか太さが違うから、どうしても合わないんですよね」と長澤はエピソードを明かしていた

原作についてはそれぞれ「繰り返し読むと結構深いメッセージを含んでいる。いろいろな撮り方ができる作品ですね」(箭内)、「暗い女の匂いがするというか、藤子先生の作品は全部が常につながっていて、ひとつの世界観でできている」(長澤)と

最後に長澤は、「新しいものを見てもらいたいというか、興味をもって見てもらいたい。普通のドラマじゃ表せないぐらいの斬新さがあるんです。箭内さんの手にかかるとこんなに斬新になるんだというインパクトを楽しんでもらいたいですね」とメッセージを送っていた。

『藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』は、WOWOWで10月31日(毎週金曜 24:00~)から放送スタート。2話以降も、麻生久美子、要潤、田畑智子、ミムラ、谷村美月ら豪華キャストが演じる。