ワハハ本舗が2年ぶりに開催した全体公演「ワハハ本舗 踊るショービジネスFINAL 満月ダンス御殿の花嫁」(5月27日~8月10日)。全国16都市16会場をまわった同公演から、5月30日(東京・東京厚生年金会館)に行われた東京公演の模様を、WOWOWで9月19日(24:30~27:00)に放送する。奇想天外で様々なアイデアを"踊り"にしてオーディエンスを笑わせ、感動させた今回の全体公演。ファンならずとも必見だ。

撮影:永田章浩

今回の全体公演のキーワードは"踊り"。歴史的な名作エンターテインメントに対してオマージュしながらも、個性溢れるワハハ本舗の面々が"踊り"を通して様々な芸を披露した。全体公演ならではの壮大なステージも見どころだ。メンバーが花嫁姿を着飾り、花婿候補の観客の男性たちをステージ上まで連れてきて結婚式をモチーフにしたショー「~満月ダンス御殿の花嫁」で幕開け。各メンバー、成年男性の観客を連れてくるが、久本雅美だけ小学生の兄弟が花婿候補に! その子供たちに「私と結婚するんだよ?」との問いに、「嫌だ!」との即答する子供たち。初っ端から会場に大爆笑が渦巻く。ワハハ本舗の魅力でもある観客との一体感がスタートから爆発する。そんなオープニングからフィナーレまで全26演目が披露された。

ワハハ本舗のメンバーが勢揃いする演目「007のダンサー」、「ストンプ」、「デライラ」は、まさに圧巻の一言。全体公演ならでは演目なだけに、是非ともご覧になって欲しい。ワハハ本舗お馴染みの下ネタも健在。ダッチワイフに扮した女性陣とそれを使う? 男性陣のペアがミュージカル風にダンスする「ダッチワイフのビッグスペンダー」、男性の象徴をモチーフに男性陣と女性陣がステージ上で壮大にショーを繰り広げる「ストンプ」などは、下ネタを見事にエンターテインメントショーへと変換した彼らならではのアイデアが冴え渡る。また、笑いだけが注目されるワハハ本舗にあって、"和"をベースにした「佐藤正宏の『森にささげる舞い』」は異色の演目。こちらは生の三味線演奏に合わせて着物姿の佐藤が踊る趣向で、佐藤が真剣になって踊る姿は意外や意外、実に優雅で綺麗でもある。久本の自虐ネタをゴスペル風に歌う「久本雅美の愛の歌シリーズ」、芸達者な柴田の実力が披露された「柴田理恵の一人ミュージカル『キャバレー』」、梅垣義明のワンマンショーなども見どころだ。

「満月ダンス御殿の花嫁」

構成 演出・喰始/出演・佐藤正宏、柴田理恵、久本雅美、梅垣義明、すずまさ、なんきん、てるやひろし、元氣安、飯塚俊太郎、勝栄、ポカスカジャンほか