大和証券が8月8日に、大手証券会社として初の夜間取引に参入して一カ月が過ぎた。初日に売買代金7,500万円を記録したが、市況低迷もあり、その後の一カ月は1日平均4,500万円前後、売買高も平均3万9千万株で推移した。

夜間取引とは、証券取引所の取引時間外に、証券会社が開設したPTSと呼ばれるコンピューターネットワーク上の市場で株取引を行なうこと。以前は、引け後に翌日の予約注文を入れていたが、翌朝を待たずに取引できないかと考え出された。大和証券の場合、取引時間は午後6時から午後11時59分。昼間の取引時間内に売買できないサラリーマンなどに人気がある。

今回の数字は、先行するSBIジャパンネクスト証券やカブドットコム証券に一桁違う大きな差をつけられた形だが、大和証券では新サービスがすぐに伸びて収益を上げるとは考えておらず、夜間取引はあくまでオンライントレードのサービス強化の一環だと語る。まだ開始後わずか一カ月であり、今後さらに認知度を高めて、このシステムを活用したサービスを展開することで、新たな投資家を獲得していきたいとしている(同社広報部)。