世界パティスリー2009大会実行委員会はこのほど、国内初のパティシエ世界大会「世界パティスリー」を日本にて2009年から隔年で開催すると発表した。

パティシエとは、フランス語で菓子職人のこと。現在パティシエの2大国際大会として1989年からフランスで開催されている「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」と、アメリカで行なわれる「ワールド・ペストリー・チーム・チャンピオンシップ」がある。世界パティスリーには両大会の上位入賞者と、日本およびアジアのパティシエたちが大会への出場対象者となる。第1回大会の開催日は2009年3月14日、15日。開催地は東京・水道橋の東京ドームシティを予定しており、大会出場国は日本も含め計8カ国。大会への来場者数は3,000人を見込んでいる。

「世界パティスリー2009」の会場イメージ。2009年のテーマは「エコロジー」

世界パティスリー2009大会実行委員会は、名誉総裁に常陸宮正仁親王殿下(予定)、総裁に森喜朗氏(衆議院議員・元内閣総理大臣)、会長に島村宜伸氏(衆議院議員、元文部・農林水産大臣)らから構成される。主催は、世界パティスリー2009大会実行委員会と読売新聞社で、スジャータめいらくグループなどが特別協賛企業になっている。

2009年からは、前述の2大大会に匹敵する世界レベルの洋菓子コンクールが日本でも開催されることになり、一層、世界各国のパティシエたちの技術の交流が広がることが期待される。また、将来パティシエを目指す若者にとって、夢と希望を与える場にもなると見られている。

世界パティスリー2009大会組織委員会の副会長で、スジャータめいらくグループ代表兼CEOの日比孝吉氏

記者発表会会場で世界パティスリー2009大会実行委員会実行委員長の今野正義氏は、「いまや日本食を食す人口が世界に6億人いると言われています。洋生菓子の分野でも、これからは日本から情報を発信していきたい」とコメントした。同大会組織委員会の副会長で、スジャータめいらくグループ代表兼CEOの日比孝吉氏は、「この大会で日本の洋生菓子産業が一層、活性化することを願う」と話した。

また会場には、世界的なパティシエコンクールで活躍してきた帝国ホテル東京の望月完次郎氏、東京・自由が丘のパティスリー(ケーキ店)「モンサンクレール」オーナーシェフでテレビや雑誌でも大活躍中の辻口博啓氏も登場。辻口氏は「多くのパティシエたちの願いが一つになって、今回、こういった世界大会が開催されることに決まりました」と笑顔で挨拶。「日本がアジアでイニシアティブをとっていくことは大切だと思います」とコメントした。両氏は、共に同大会の実行委員会において特別協力委員を務めている。

中央が世界パティスリー2009大会組織委員会の会長である島村宜伸氏。右側は帝国ホテル東京のシェフパティシエの望月完次郎氏。左側はテレビや雑誌で大活躍の「モンサンクレール」のオーナーシェフ辻口博啓氏

なお、日本の出場選手は今秋にも発表されるという。また公式サイトは、8月下旬にオープン予定となっている。