花火大会やお祭りなど多くのイベントが待ち構える夏本番も間近。今年はどんな浴衣を着ようと思い悩んでいる人も多いのでは? そこで今回は、"ゆかた暮らし"を提案する「ゆかたサロン」(6階)と「ゆかたセンター」(7階)を展開している西武百貨店・池袋本店で今年の浴衣の流行を男女別に伺った。
西武百貨店・池袋本店では現在、ヤング向けにファッションブランドごとの浴衣が揃う「ゆかたセンター」と少し大人の女性・男性を意識した浴衣を用意する「ゆかたサロン」を展開。総数2,000着の浴衣をラインナップしている。
キーワードは「着物らしさ」
同店の呉服売場 販売リーダー 中山佳子さんによると、「昨年にひき続き、今年も"着物感覚で浴衣を楽しみたい"という女性のお客様が多い」という。"着物らしさ"が人気を呼んでいる背景には「他の人とは違う浴衣で差別化したいという想いがあるのではないでしょうか」と中山さんはみる。より個性的で自分らしい浴衣スタイルが浸透中なのだ。
人気を集めているのは「絵羽模様」。絵羽模様とは、襟や袖などの縫い目でも模様が途切れず、仕立てあがりが一つの絵のようにつながる模様のことを指す。通常よりも作業工程が多いこの模様は「格の高い着物に多く用いられているんですよ」と中山さん。たしかに凛としたその佇まいは大人の女性を演出してくれそうだ。また、着物らしさを高めるために、素材も綿ではなく、柔らかいポリエステルを採用した浴衣が注目されている。
浴衣上級者は、「帯締め」など本来着物で使用する小物でのアレンジも取り入れたいところ。中山さんのおすすめは、5年ほど前から着実に認知度と売り上げをアップさせている「半襟」。着物を着たときに、えりの部分につける細長い布・半襟を浴衣に応用したものだ。「販売当初は拒絶反応を示す人も多かったんですよ」と中村さんは語るが、色や柄など種類もさまざまで組み合わせを楽しめるのも乙であるし、何より小粋な感じがとっても可愛らしい。
メタボ対策には浴衣を?
男性の浴衣選びでは、素材を重視する人が多いようだ。「麻100%など質感に特徴があるものが好評ですよ」と中山さん。また、メタボ腹の男性には黒や紺などの引き締め効果がある色を、細身の人は膨張色である白やベージュといった色を選べば良いとのことなので参考にしてほしい。中山さん曰く「おなかが出ている方のほうが似合う」という浴衣は、"メタボな人たちの隠された色気を引き出してくれるに違いない。
最近では、カップルで来店して2人でコーディネートした浴衣を買う人も多いとか。「これ似合う?」なんて言い合いながら試着すればテンションも高まりそうである。せっかく夏祭りに行くならば、「2人で一緒に浴衣を着たい!」と提案して気分を盛り上げてみてはいかがだろうか。
なお、同店舗では浴衣を購入した人を対象とした無料の着付けサービスも行っている。詳細は店舗にて問い合わせのこと。