観光客の集う4大フィヨルドとは……

フィヨルドエリアの地図。ここに書かれているのは主要なフィヨルドだがかなりの数だ

右の地図を見てみてほしい。これはフィヨルド地方と呼ばれる西海岸線の地図で、このほかにもフィヨルドはあり、数えきれない。だが、そのなかでも「ガイランゲルフィヨルド」「ソグネフィヨルド」「ハダンゲルフィヨルド」「リーセフィヨルド」は4大フィヨルドと呼ばれ、観光客の人気のフィヨルドとなっている。これらのフィヨルドは、ダイナミックな風景とオスロやベルゲンといった主要都市からのアクセスのしやすさを兼ね備えているのが特徴だ。私はリーセフィヨルドには行けなかったものの、その他3つのフィヨルドは見ることができた。ここからは写真を中心に、絶景・フィヨルドを見ていこう。

これぞフィヨルド! 雄々しい景観のガイランゲルフィヨルド

ガイランゲルフィヨルドは、2005年に世界遺産登録がなされたフィヨルド。海岸から深部に向かってくねくねとカーブしながら入り組むフィヨルドの最深部に位置しており、山々に囲まれている。何も知らない人からみると、湖のように見えるかもしれない。ガイランゲルフィヨルドは雄々しいという言葉がふさわしい景観なので、複雑に入り組んだ入り江を上から見下ろすだけでなく、フェリーに乗って山々を眺めながら近くで迫力を体感してほしい。ガイランゲルフィヨルドからヘレシルト行きのフェリーもでており、交通手段としてだけでなく、観光ルートとしての利用者も多い。また、オンダルスネス - ガイランゲルへ行く際の、トロルスティーゲン(Trollstugen)と呼ばれる急坂では、雄大な渓谷を眺めることができる。ちなみに、トロルスティーゲンとは"トロル(ノルウェーの民話に出てくる醜い妖精)のハシゴ"という意味。いかにフィヨルドがノルウェー人に愛されていることがよくわかる。

これぞフィヨルド! イーグル・ロードのビューポイントから見るガイランゲルフィヨルド

左端にあえて人を入れてみて撮影。ガイランゲルフィヨルドの壮大さがお分かりになっただろうか

ガイランゲルフィヨルドには観光船が定期的に訪れている

フィヨルド観光船といわれる"フッティルーテン"。人気の大型クルーズ船だ

フッティルーテンではないが、私もいざノルウェーの国旗がはためく観光船へ乗り込む。行先はヘレシルト

見よ! この切り立った山を。上から見下ろすでは味わえない大迫力

山の岩肌からはところどころ滝が流れている。滝には「7人の姉妹」「求婚者」というような物語を想像させる名前がつけられている

「7人の姉妹(Seven sisters)」と呼ばれる滝。流れ落ちる滝が7筋に重なるというが、見られる時期は夏場が中心。この時はまだ寒かったので"No Sister"

私の記憶が正しければ「花嫁のベール」という名の滝。白糸のような繊細な水の流れが特徴的だった