先頃、春のコンシューマ向け新商品「合同体感会」~春の素敵な生活提案~と題した、三洋電機新製品合同発表会が開催された。今回は、その中からちょっと贅沢で、これからの季節にピッタリな注目の新製品を編集部でピックアップしてレポートする。

しっかりした揉みでカラダケア&リラックス

まず、紹介したいのがカラダへのケアとリラクゼーションを提供してくれるマッサージチェア「PRIME SALON ZG」のHEC-F330Gだ。

同製品は、"ベストポジション"という無重力空間で脱力した人間がとる「中立姿勢」でマッサージを行うチェア。具体的には座面を軸に、背・脚部を同時に30度傾けた姿勢だ。ベストポジションでは、心電図や呼吸なども安定し、身も心も最も人間がリラックスした状態となり、筋肉が硬直しないためマッサージしやすくなる。また体重がある程度背中の部分にかかってくるので、もみ玉がカラダによくあたるという。

PRIME SALON ZG/HEC-F330G

そのほか足のマッサージにおいて、通常のマッサージチェアは、足の部分をエアーで圧迫したり離したりしているだけだが、同製品ではエアーで足を圧迫した上に、そこから土踏まずとふくらはぎをもみ玉で指圧するので、心地よい刺激が特徴となっている。

実際、首と肩、足のマッサージを「標準モード」で体験してみると、ベストポジションで行うマッサージはもみ玉が深めに入ってやや強い印象。肩や腰のあたりがパンパンに張っている人にはちょうどいいと言えるだろう。

とりわけ足裏のマッサージは秀逸。立ち仕事でむくんだ足には最適だろう。足に発生したむくみや滞ったリンパ液をふくらはぎのマッサージによって心臓へ送り返すので、肩こり改善にも欠かせないのだという。足の裏に関しても、もみ玉がしっかり「つぼ」を指圧し、かなり気持ちがよい。しばらくすると血流とリンパの流れがよくなってきたのか、体温が上がり次第に眠たくなってしまった。

正面からだと分かりにくいがこれが"ベストポジション"

ふくらはぎのマッサージコース体験中

また同製品には揉みたいところを選べる6つの自動コースがあり、それぞれに人に合わせて自由に揉み、たたき、ほぐしもみ、たたきもみ、Zもみ、ほぐしたたき、iたたき、指圧、足裏うねり指圧などが選択できる。もちろんそれぞれに強弱、速さもリモコンを使って自在に手動でコントロールできるので、その日の状態に応じて自在に調整できる。メーカー希望小売価格は39万9,000円。同社によると、3月1日発売としていた同製品の店頭販売開始は、3月中旬~後半にかけてとしている。

有酸素運動で心と体をリフレッシュ

次に、ホームリフレッシュマシン「e-jog」HRM-DS1を紹介しよう。適度な運動を毎日繰り返すことは、メタボ対策、健康維持だけでなく、心や体のリフレッシュにも不可欠。というわけでカラダへの負担が少ないウォーキングを始める人は多いが、天候や夜間の外出など、さまざまな理由で続けるのが難しい人も多い。そこで、「e-jog」が開発されたという。

「e-jog」は、ウォーキングからジョギングまで、軽く腰をひねりながらステップを踏むことで手軽にエクササイズできるホームリフレッシュマシンだ。

ホームリフレッシュマシン「e-jog」HRM-DS1

機能としては、片方の耳に装着する脈拍センサーと個人の設定情報に合わせて、自動的にスピードが調整される自動センサーコース(スローウォーク、クイックウォーク、ジョギング)による「オートエクササイズプログラム」を搭載。コース・時間を選んでボタンを押すだけなので簡単に個々人に応じた最適な運動を実施できる。その他、手動コースでは運動スピードを10段階で設定できたり、運動スピードを「コンスタント」「アップ&ダウン」などの調節が可能だ。メモリには4人分の個人設定と運動結果が保存できるので、家族などで、継続的に行うのに適しているだろう。

また運動を開始する際は、まずハンドルにつかまりながら、ステップ台に足をのせ、耳に脈拍センサーを取り付けたら、最後にスタートボタンを押すだけ。はじめはゆっくりとした立ち上がりから、設定したスピードでリズミカルにステップが上下するので、それにあわせて足で踏んでいけばよい。シンプルなのでいつでも誰でもできそうだ。

ホームリフレッシュマシン「e-jog」HRM-DS1を体験。ゆっくりとステップがはじまる

いざ体験をしてみると、ステップを踏むときは腰を左右にひねっているが、脇腹への負荷はほとんど感じない。むしろ足を前に出しているような感覚だ。しばらくすると太腿あたりに軽い負荷がかかっていることが実感できる。息が上がり脈拍が上昇しすぎると自動的にスピードがダウン。年齢、性別、体重、個人データに基づいた有酸素運動に最適な脈拍数がキープできるようプログラムされているからだ。負荷の設定で迷うことはなく、つい意気込んでがんばりすぎることもないので安心だ。価格は22万5,750円。脈拍センサーは別売で、価格は3,675円としている。

モーターの出力を自動制御、安心&安定走行を実現

最後に紹介するのは、高級指向がでてきた電動ハイブリッド自転車の新製品。電動自転車のボリュームゾーンは8万円台で安定してきたが、全体の市場は依然伸びおり、とりわけ高級品の伸びが大きいという。そうしたユーザの高級品志向が見えてきたことから開発されたのが、電動ハイブリッド自転車「エナクル SPA」シリーズの「CY-SPA26D」だ。

手前から、CY-SPA26Dのダークブルー、アイボリー

CY-SPA26Dは、道路の状況を自動的に判断してモーターの出力を自動制御し、アシストと充電を最適化する「ノッタ・ママ・オートモード」を搭載。平地では省エネ走行、上り坂ではパワフルアシスト、下り坂ではモーターブレーキで発電するなど、アシストと充電をコントロールすることで快適で長い距離の走行を可能にしている。

バッテリーには小型のリチウムイオンを採用。バッテリーを小型軽量化することで、当初のモデルでは28キロ近くあった重量を22.5キロにまで軽量化している。またモーター部分が前輪にあるので、低床、ローサドル設計となって跨ぎやすい。

ランプ点灯時のテールライト。夜間での走行に心配がなさそうだ

さらに前照灯にLEDライトを採用し、尾灯がゆっくり点滅する仕組みとなっている。リアブレーキのレバーを握るとテールライトが早く点滅してブレーキランプにもなる。LEDなので玉切れの心配もなく、指先でオンするだけなので通常の自転車のようにライト点灯時にペダルも重くならないのも好まれる点だろう。この機能に関して、「6月から道路交通法の見直しで自転車の走行区分が明確化されます。そこで、自動車に対してどうアピールするかが重要になり、全方向から見える必要があるため、こうした機能を付け加えました」(同社製品担当)としている。

そのほかサドルのクッションにエラストマー樹脂(ゴム質で柔軟性のある成形した樹脂)を使うなど長時間走行にも耐える設計となっている。また、同製品のカラーにダークブルー、アイボリー、ブラウンの3色を採用した理由について「独自の市場調査で、女性に好まれていた3色を設定しております」(同社製品担当)としている。価格は12万5,790円。