まずは、ユッカスヤルビ(Jukkasjärvi)。ここは、キールナから東へ約17kmのトルネ川沿いにある、サーメ人の村である。バスでは片道約30分程度で行くことができる。トルネ川から切り出した氷で造られた、冬季限定の「アイス・ホテル」はあまりにも有名。ギネスブックにも掲載されている。宿泊もできるほか、見学のみも可。世界のアーティストによる氷のアートで装飾された、繊細で美しい部屋も見ごたえがある。また都内にも出店され、話題となったあの「アイス・バー」の本店はこのホテル内にある。ほかでは味わえない、貴重な氷点下の世界を体験できることだろう。
次に、アビスコ(Abisuko)。ここは、キールナから列車で約1時間15分の場所にある、アビスコ・ツーリストステーション駅(Abisko Turiststation)が最寄り駅だ。アビスコは壮大なアビスコ国立公園の中心に位置する町で、トレッキング・コース「王様の散歩道」の北側発着点にもなっている。夏は本格的なトレッキングを楽しめる場所として多くの人々で賑わうが、実は冬の間でも簡単なハイキングが楽しめる。無数のハイキングコースがあるので冬の景観を楽しみながら歩いてみよう。また、町の明かりも少なく晴天率も高いため、オーロラ鑑賞に最適の地といわれている。ここを拠点にオーロラ鑑賞を続けるのもよいだろう。
そして、世界最北の駅・世界最北の不凍港で知られるナルヴィーク(Narvik)。ヨーロッパ最北端の岬、ノールカップ(Nordkapp)への起点ともなる町だ。第2次世界大戦でドイツ軍に侵略され、激しい攻防戦が繰り広げられたナルヴィークには、戦争記念館をはじめ、至るところに戦争の追悼記念碑などが掲げられている。キールナからは列車で所要約3時間。車窓からの景色はすばらしく、アビスコ国立公園やロンバックス・フィヨルドの断崖絶壁などを間近に見られる人気路線だ。特に、進行方向右手の景色には見所が満載で、長時間乗っていても飽きないだろう。
以上が3つの町の簡単な紹介となる。その他、スウェーデンの都市で1年中アウトドア・アクティビティーを楽しめるリゾート地・ドゥンドレッド(Dundret)のあるイェリヴァーレ(Gallivare)、洋菓子メーカー「ヨックモック」の名前の由来となった、サーメ人中心の村・ヨックモック(Jokkmokk)などの町も、キールナから日帰り圏内だ。とくに1~2月にかけては、各都市でイベントも多い。雪や氷の彫刻やトナカイのレースが楽しめる「スノー・フェスティバル」(キールナ)、サーメ人による伝統工芸品などのお店が並ぶマーケット「ウィンター・マーケット」(ヨックモック)のイベントが開催されるので、この期間に訪れる人はぜひ旅行プランに加えてほしい。