トヨタ自動車は、運転手の目の開閉状態も検知する「進化したドライバーモニター付セーフティシステム」を開発したと発表した。搭載される具体的な車種は公表されていないが、近々発売予定の新型車に採用されるという。

「進化したドライバーモニター付セーフティシステム」は、従来のカメラによるドライバーの顔の向き検知に加え、ドライバーモニター用カメラと画像処理コンピュータを用いて、運転者の上下まぶたの位置を検出、ドライバーが目を開けているか閉じているかを判断する。運転手が正面を向いていない場合に加え、目を閉じている状態で衝突の可能性がある場合に、より早いタイミングで警報を発し、衝突被害軽減への寄与が見込まれるという。

トヨタのプリクラッシュセーフティシステムは、2003年2月に世界で初めて進路上にある車両や障害物を検知するミリ波レーダー方式を開発。2003年8月には運転者のブレーキ操作がない場合にもブレーキ制御を行うプリクラッシュブレーキ機能を追加。2004年にはミリ波レーダーにカメラの情報を加えた画像フュージョン方式の検知システムを採用した。2006年3月には運転手の状態を検知するドライバーモニター用カメラをステアリングコラムに搭載、運転手の顔の向きを検知する機能を採用した。さらに2006年9月には新型ミリ波レーダーとステレオカメラとのフュージョン方式による前方の歩行者検知と緊急回避支援、専用ミリ波レーダーによる後方車両への対応機能が追加されている。