――山岡さんご自身は、FXのどのようなところが面白いと思われますか?

FXには、相反するような2種類の面白さが存在します。ひとつは、自分が学んだことが取引に生かせる点です。外国為替取引に必要なのは、特殊な知識というわけではなく、国際的な経済動向や政治問題といった、TVのニュースや新聞などから誰でも得ることのできる情報が、どのように市場に影響してくるのかをきちんと分析する力です。つまり、自分が入手した情報をしっかり理解する力を付け、取引に反映させることが、結果として表れるというわけです。

逆にもうひとつ、まったく予期せぬ要素によって相場が変動する場合もあります。誰にも予想が出来ないことが起こるのも相場です。そうした投機的な部分にも、為替相場ならではの面白さがあるとおもいます。

――逆にFXで生じるリスク、注意しなければならない点としては、どのようなところがあるのでしょうか?

一番の注意点としては、レバレッジを高くしすぎる(=ハイリターンを求めすぎる)ことをしないでいただきたいということです。このレバレッジとは、「てこ」という意味を持ちます。FXでは「少ない資金で大金を動かす」つまり、担保として預ける証拠金の数倍~数百倍の取引が可能になることを示しています。

つまり、自分が預けた資金以上のお金を動かしているにもかかわらず、そのことをしっかり理解していないがために、多大な損失をこうむる可能性があることを忘れてしまう方がでてくるわけです。しかし、実際に生じた損失は自分の身に降りかかってくるわけですから、その点をしっかり認識し、あまり投資に対して熱くなり過ぎないようにしていただければと思います。

初心者の方なら特に、自分の余裕資金の範囲内での投資をおすすめします。せっかく少額からの投資が可能なわけですから、大きな賭けに出てすぐに退散するような投資ではなく、経験を積まれてから額を増やしていかれた方がよいかと思います。また金融商品に対して、多くの方が「リスク」の存在を気にされるようですが、このリスクはイコール損失ということではありません。

失くすもの、逃げるものという視点でリスクを捉えるのではなく、コントロールするものだと考えてみてはいかがでしょうか?そもそもリターンはリスクから生じるものです。「ハイリスク・ハイリターン」という言葉があるように、リスクがあるからリターンもあるわけです。ですから、リスクを気にし過ぎるあまり投資ができないということではなく、どの程度のリターンを自分が求めているのか、そのためにはどの程度のリスクが生じるのかを知ることのほうが大切であると、私は考えています。

まずは資金をどの程度増やしたいのかを自己分析していただき、そのうえでハイリスク・ハイリターンな投資を目指すのか、ローリスク・ローリターンな投資を目指すのかなどを投資家本人が選択していく必要があるわけです。

(GCIグループの)FXCMジャパン社ディーリングルーム

――FXという商品は、どのような方(年齢層)に向いた商品なのでしょうか?

FXという商品は、わりとどなたにでも始めていただきやすい商品であると思います。なかでも、日中忙しく働いていらっしゃる方ほど、始めていただきやすいのではないでしょうか?たとえば株式投資ですと、どうしても時間が制限されてしまいます。しかしFXならば、帰宅後でも市場が開いており、そこが魅力でもあるわけですから、その魅力を最大限にいかしていただきたいですね。

また実際の顧客層をみましても、さまざまな年齢層の方がトライされています。そのなかでも特に30代のお客様が多くみられますが、これは少額からの投資が可能で、インターネットを利用して簡単に始めることができるからでしょう。50代以降の方は、多額の資産をお持ちの方が多く、セミナーなどに参加してから始められる方が多いようです。投入資金が大きくなるわけですから、それだけ慎重になり、しっかり勉強してから始めるという方が主流になっています。