富士フイルムと「日・欧巡礼の旅」展実行委員会は28日より、東京ミッドタウン(東京都港区)内のフジフイルム スクエア1階ギャラリー「PHOTO IS」にて、写真展「『日・欧巡礼の道』展 欧州編/カミーノ・デ・サンティアゴ 写真・南川三治郎」を共同で開催する。開催期間は2008年1月30日まで(29日~3日は休館)、開館時間は11時~20時。入場無料。

スペイン北西部に位置するサンティアゴ・デ・コンポステーラ(サンティアゴ巡礼路)。キリスト12使徒の一人である聖ヤコブの遺骸が眠るこの地を目指し、中世から多くの巡礼者たちが歩いた道だ。道程は1993年に世界遺産にも登録され、約1000年前につくられたロマネスク時代の建築物や美術品が残されている。同写真展では、パリを拠点に取材活動をする写真家である南川三治郎氏の写真150点を展示し、欧州巡礼の道を紹介する。今回の展示のために、特別に撮影が許可された中世の美術品や建築物の写真を多数見ることができるとしている。

ル・ピュイの街中にある切り立った円錐形の岩山に建つサン=ミシェル=デギュイユ礼拝堂
(C)Sanjiro Minamigawa

神々しく輝く「黄金のサント・フォア像」(985年頃)
(C)Sanjiro Minamigawa

写真家の南川氏は、30年にわたって「ヨーロッパの人と文化」に焦点をあてた取材活動を行う中で、欧州のサンティアゴ巡礼路と日本の熊野古道で時を同じくして巡礼という文化が興ったことに着目。「写真でその相似性を表現しよう」との思いから、「二つの聖なる巡礼の道」を、自ら巡礼の徒となって歩き、シャッターを切り続けたという。同写真展では、1月12日と19日に南川氏によるトークショーが予定されている。

どこまでもアップダウンの続く乾いた道を巡礼者は歩く(エル・アゼボ)
(C)Sanjiro Minamigawa

また「日・欧巡礼の道」展として、熊野古道を紹介する写真展「『日・欧巡礼の道』展 日本編・熊野古道 写真・南川三治郎」が25日まで銀座の和光ホールにて開催されている。