板橋区立美術館は12月1日より、デザイナーや彫刻家、絵本作家、詩人など多くの顔をもつイタリアのアーティスト、ブルーノ・ムナーリの展示会「ブルーノ・ムナーリ生誕100年記念展」を開催する。期間は2008年1月14日まで。

『本の前の本』ダネーゼ出版 1980年 撮影 : 大木大輔

展示内容としては、ムナーリが生涯にわたって関わり続けた「本」の仕事に焦点を当て、ムナーリの書籍のほか、未来派時代の油彩画やスケッチ、絵本原画、映像作品など、イタリアと日本から集めた約330点の作品を紹介していく。作品を通してムナーリ独自の柔軟な発想と自由なものの見方を感じ取れる絶好の機会といえるだろう。

写真左は『ぞうのねがい』モンダドーリ 1945年 メラーノ市立図書館所蔵、写真上は『読めない本 - 白と赤』デ・ヨング社 1953-1964年 うらわ美術館所蔵、撮影:大木大輔

今回展示されるムナーリの代表作品「ぞうのねがい」は、長男誕生をきっかけに生まれた。子どもの想像力を刺激する絵本がないことに気づいたムナーリは、1945年にしかけ絵本シリーズを考案。自由な発想から生まれた作品についてムナーリは、「絵本から言葉と絵だけでなく、紙そのものも表現媒体として使いたかったのです」と語ったといわれている。

観覧料は一般が600円、大学・高校生が400円、中・小学生が150円となる。開館時間は9時30分から17時まで、休館日は毎週月曜日となる(ただし12月24日及び2008年1月14日は開館、年末年始は12月29日から1月3日まで休館)。