今回の企画展では、人気怪獣の貴重なデザイン資料だけでなく、成田氏の抽象彫刻や、高山氏によるシュールレアリスム絵画といった美術作品もあわせて展示。怪獣の生みの親たちが元々深く関わっていた美術分野での作品を、ジャンルを横断する形でならべることで、時代を超えて愛される怪獣デザインの発想の源泉を探ることができる。
企画展では生前の成田氏をホームビデオで撮影した、貴重な映像記録も上映されている。この日も多くのファンが見入っていた |
ビデオに残された先述の鬼のモニュメントの制作風景。巨大な彫刻に取り組む成田氏の姿を垣間見ることができる |
11月3日から12月24日までは栃木県の足利市立美術館にて開催予定。怪獣に内包された美術的な要素、そして美術作品の奥から顔を覗かせる怪獣的な要素、その両者を比較して楽しめる刺激的な企画展であり、特撮ファンから家族連れ、芸術に関心を持つ人まで幅広く親しめる内容となっている。