この日、クモヤの運転台や電車でGO!を諦めて私がまず立ち寄ったのが、これから解説していく物販コーナーである。

物販コーナーと駅弁販売の様子。大船駅名物「鰺の押し寿司」も販売されていた

まずは、一般公開の記念プレート。近年人気のコレクターズアイテムで、30~40分で売り切れてしまった。コレクター以外にも、近所の人が記念に購入していたようだ。そして、駅弁の販売。これも一般公開の楽しみのひとつだ。大規模な一般公開ではその日限定の駅弁が発売されることもあり、それだけを目当てにやってくる人もいるほど。今回は地元・大船軒の駅弁が販売されていた。また注目は、既に販売を終了した「東海道線開業120周年記念弁当」が「特急はと」「特急つばめ」「特急あさかぜ」の3種類すべての掛け紙で登場していたこと。この掛け紙を手に入れられる最後のチャンスとあって、3種類とも購入するファンが多く見られた。こちらも1時間もしないうちに完売してしまった。そして、購入した後はお弁当を完食していく駅弁ファンの皆さん……。胃腸が丈夫でないと極められない道だ。駅弁の教養がなく胃弱な鉄子の私は、ひとつだけの購入に留まっておいた。駅弁完売の後は、東北新幹線車内限定販売のお菓子である、JR20周年記念箱入り「りんご便り」が販売されていた。

3種類の掛け紙のうち、ブルートレインの「特急あさかぜ」を選んだ。中身はそぼろ弁当。ちょっと型くずれしてしまったが、味は最高! 価格は800円

そして、ひときわディープだったのが鉄道部品の販売である。これらの鉄道部品を買うためには、開門前から入場の行列とは別の部品購入希望者専用の列に並んで整理券をもらう必要がある。この分野には全く知識がない私だが、「出雲市 - 米子」のサボ(列車車体の側面に掲げられる、行き先などを示すホーローやプラッチックの板。最近は方向幕やLED表示に役割を譲りつつある)は思わず欲しくなった。「出雲市といえば2005年の夏、青春18きっぷを使って東京から3日かけて行ったものだ……」と、廃品を見るだけで旅の記憶に浸れる自分にやっぱり感動した(私って自分好きなのね……と改めて実感)。

価格は私の立っている場所からでは見えず……。飛ぶように売れていったが、いくらだろう?

人気の方向幕。ぐるぐる回して遊んでみたいものだが……

列車の行き先を示すサボ。地名が好きなので、これはちょっと欲しいな

様々な鉄道グッズ

来場者記念プレート。2種類で各1,500円

もちろん子供向けのグッズもある。チョロQやシール、2007年前半に行われた千葉ディスティネーションキャンペーンのグッズ、Suicaペンギングッズなどが販売されていた。

電車をたくさん見て、国鉄の面影からノスタルジックな気分になり、さらには駅弁も食べて食欲も満たした私。一般公開をフルコースで堪能したのでは? と思われるかもしれないが、なんの、なんの。これではまだ今回の目的の半分しか達成していない。鉄子ならば確かめなければならないことがあるのだ。

とがめられることなく線路の上を歩けるのはうれしいものだ

架線。模型好きの人はこういうところをよく見ている