手塚プロダクションは4日、米国のiTunes Storeにおいて、手塚治虫原作アニメーション作品の配信を開始することを発表した。今回のサービス開始により、同社は手塚アニメのダウンロード販売に本格参入する。

米国時間の4日から販売開始される番組は、鉄腕アトム(全52話、1980年放送)とブラック・ジャック(全10話、OVA版1993~2000年制作)、火の鳥(全13話、2004年放送)、劇場版 ジャングル大帝(2004年公開)。ほかにも、1962年から1988年にかけて制作された実験アニメ8作品(吹き替えなし)が、Short Filmsカテゴリで配信される。なお、火の鳥は日本でも未配信のため、世界初の配信となる。

鉄腕アトムとブラック・ジャック、火の鳥はTV Showsカテゴリ、ジャングル大帝はMoviesカテゴリ、実験アニメ8作品はShort Filmsカテゴリで配信される。価格はジャングル大帝のみ9.99米ドル、他の作品は1話につき1.99米ドル。吹き替えなしの実験アニメ8作品以外は、英語吹き替え版が提供される。

iTunes Storeでのダウンロード販売は、米国のディストリビュータを経由せず、直接Appleと交わした契約に基づくもの。デジタル化など必要な作業は日本国内で行われ、データは直接Appleに送られる。日本のアニメコンテンツホルダーが直接販売に乗り出すことは初のケースであり、手塚プロダクションでは「今回の実績が日本のアニメ作品の北米向けの展開においてのマイルストーンになる」としている。