日本人セレブたちの後には、いよいよ真打、マイケル・ベイ監督と米陸軍のレノックス大尉を演じたジョシュ・デュアメルが登場。二人とも優雅な身のこなしで、ゆっくりとブルーカーペットの上を歩いていく。サインをせがむファンが絶えず、2人はなかなか先に進むことができない。それでも、この状況を笑顔で楽しんでいるようだ。
ブルーカーペットの興奮も冷めやらぬ中、さらに大きなサプライズの存在が明らかに。人気イリュージョニストのフランツ・ハラレーが、あの巨大な東京ビッグサイトの会議棟をトランスフォームさせてしまうというのだ。フランツ・ハラレーと言えば、かつてあのレインボーブリッジを消した男としても有名。スクリーンには生中継で東京ビッグサイトの会議塔とそれを見守る人々の姿が映し出される。
観客が見守る中、ハラレーのイリュージョン開始! 見る見る間に、日本最大のチタン製建造物である会議塔が……。
見事にトランスフォーム。おまけに形を変えただけでなく、アームが伸び、ビームまで発射しそうな勢いに! 形状的には完全に悪のトランスフォーマーだ。会議塔がトランスフォームする轟音が、試写会場全体に響き渡る。みごとに会議棟をトランスフォームさせたハラレーは、また一瞬で会議塔をいつもの姿に戻す。完璧なイリュージョンだった。
会議棟トランスフォームイベントの生中継が終わると、いよいよステージ上にマイケル・ベイ監督とジョシュ・デュアメルが登場。4,000人の観客を目の前にしたベイ監督は「今日はみんな無料で観るのですか?」とお茶目なコメント。デュアメルは「『トランスフォーマー』が日本生まれだと言う事を、昨日監督に聞いて初めて知りました」とアメリカンジョークを飛ばす。また、撮影の苦労を聞かれたジョシュは「ベイ監督はテイク数が多いので、とにかくスタントシーンが大変でした。中でもバイクを使ったアクションのシーンは苦労しましたし、気に入ってますね」と、今度は真面目に語った。
挨拶を終えたマイケル・ベイ監督が突然「僕の友達をここに呼びたいんだ」とコメント。すると劇中で主人公を演じたシャイア・ラブーフの愛車であるカマロが突然会場に登場。そのままステージまで走り抜ける。スポーツカーが試写会場内を走るというド派手な演出に観客も大興奮。カマロのシートから降りてきたのは、さきほどビッグサイト会議塔をトランスフォームさせた、フランツ・ハラレーだった。
ここでハラレーが「さらにもうひとつのイリュージョンを見せたい」と語りカマロに幕をかける。すると4000人の観客の目の前で、カマロが天井に向かい伸びていく。カマロはステージのセットまで壊し巨大化。幕をとると、そこにはカマロがトランスフォームしたバンブルビーの姿が!
撮影で実際に使われた実物大トランスフォーマーまで登場するという豪華なイベント。その興奮に包まれたまま、4,000人の観客は映画本編を楽しんだ。いよいよ公開される『トランスフォーマー』。衝撃の映像革命体験は目前だ!
熊方雄二(コミュニティ・アド)
写真 : 石井健
会議棟イリュージョン写真提供 : UIP