トヨタ自動車は、家庭用電源からも充電可能なプラグインハイブリッド車「トヨタプラグインHV」を開発し、国土交通省より大臣認定を取得した。これはプラグインハイブリッド車の公道走行を可能とする初めての大臣認定となる。

トヨタ、プラグインハイブリッド車

「トヨタプラグインHV」は、トヨタのハイブリッド技術をベースに、2次電池(充電用電池)の搭載容量を増やすことでモーターのみでの走行(以下:EV走行)可能距離を拡大するとともに、家庭用電源からも充電できるようにしたもの。従来のハイブリッド車と同様エンジンを搭載しているが、市街地のような短距離走行ではガソリンを消費しないEV走行機会が増大する。これにより、燃費の向上によるCO2排出量の削減はもちろん、深夜電力の使用により電気代も含めたトータルの燃料代が安くなるといった経済的な効果も期待できるとしている。

トヨタは、電気自動車が航続距離やコストの面などで課題がある中、電気エネルギーを自動車に活用する取り組みとして、プラグインハイブリッドは今後の有望な技術と考えている。今後、「トヨタプラグインHV」8台により国内での公道走行試験を行ない、EV走行の航続距離や電池容量の最適値の検証、および政府の排出ガス・燃費試験法策定に向けた各種データ収集を行うとともに、プラグインハイブリッド車の普及・電気利用促進の方策を検討していく。また、米国・欧州でも、公道走行を実施する予定。

トヨタプラグインHVの主要諸元
名称/定員 トヨタプラグインHV(TOYOTA Plug in HV)/5名
サイズ/重量 全長4445mm、全幅1725mm、全高1490mm/1360kg
EV走行可能距離 13km(10・15モード走行) 最高速度:100km/h
エンジン 1496cc(56kW(76ps)/5000rpm、110Nm(11.2kgm)/4000rpm)
モーター 交流同期電動機(50kW(68ps)/1200~1540rpm、400 Nm(40.8kgm)/0~1200rpm)
2次電池 ニッケル水素電池、6.5Ah×2(13Ah)、定格電圧202V
システム※ 100kW(136ps)、システム電圧202~500V
充電 家庭用電源にて1~1.5時間(200V)、3~4時間(100V)
※エンジンとモーター(バッテリーパワー)により、全体で発揮できる出力(トヨタ算定値)