この半導体ニュースのまとめ

・2026年第2四半期の世界半導体製造装置販売額は前年同期比23%増の405億3000万ドル
・前四半期比でも11%増となり、2四半期連続で過去最高を更新
・AIインフラ向け半導体の需要を背景に、世界各地で先端製造能力への投資が継続

SEMIは9月4日、2026年第2四半期の世界半導体製造装置販売額が405億3000万ドルとなったことを発表した。

前年同期比では23%増、前四半期比では11%増となり、2四半期連続で四半期ベースの過去最高を更新した。AI関連投資の勢いが続く中、世界各地でAIコンピューティングインフラの構築が進み、それを支える半導体の製造技術や生産能力への需要が拡大したことが成長をけん引した。

AI向け先端製造能力への投資が成長をけん引

生成AIやエージェンティックAIの普及を背景に、AIアクセラレータや高帯域メモリ(HBM)、先端ロジック半導体などの需要が増加している。これらの半導体を製造するため、デバイスメーカーやファウンドリによる前工程・後工程への投資が世界的に続いている。

AI半導体では、先端プロセス向けの成膜、エッチング、露光、検査・計測装置に加え、チップレットや2.5D・3D実装などに対応する先端パッケージング向け製造装置の重要性も高まっている。HBMの積層数拡大や、大型化するAIアクセラレータとHBMの統合により、ウェハ製造からパッケージングまで幅広い装置需要が押し上げられたものとみられる。

SEMIのPresident and CEOであるAjit Manocha(アジット・マノチャ)氏は、2四半期連続の過去最高について、AIインフラを中心とする半導体需要の増加に対応するため、先端製造能力への持続的な投資が行われていることを反映したものと説明。アジア、北米、欧州における成長は、AI需要と半導体製造投資が世界規模で広がっていることを示しているとしている。

アジア、北米、欧州で設備投資が拡大

地域別では、世界の半導体生産を担うアジアに加え、北米や欧州でも半導体製造能力への投資が販売額の増加に寄与した。

  • 半導体製造装置販売額推移グラフ
  • 地域別 四半期装置販売額の比較
  • 地域別 半導体製造装置販売額推移グラフと地域別 四半期装置販売額の前期比/前年同期比比較 (出所:SEMI)

アジアでは、先端ロジック半導体やメモリ、先端パッケージングの能力増強が続いている。AIデータセンターで利用されるGPUやカスタムAIアクセラレータ、HBMの需要増加を受け、先端プロセスとメモリの双方で製造装置への投資が進んだ。

北米や欧州でも、半導体サプライチェーンの強化や製造拠点の地域分散を目的とする工場建設が進められている。各国・地域による半導体産業支援策も追い風となり、ロジック、メモリ、パワー半導体などの生産能力構築に向けた装置需要が拡大している。

AIインフラ投資が演算用半導体と半導体メモリの需要を押し上げる一方、各国が経済安全保障の観点から半導体製造能力の確保を進めていることも、世界半導体製造装置市場を支える要因となっている。

SEMIとSEAJのデータを基に集計

なお、今回の販売額の詳細に関しては、SEMI会員企業と日本半導体製造装置協会(SEAJ)から提出されたデータを基に作成したレポート「世界半導体製造装置市場統計(WWSEMS)」で提供されるという。

WWSEMSは、世界の半導体製造装置業界の月次販売額を集計した統計で、7地域および22を超える市場セグメントを対象としている。

2026年第2四半期は、AI向け先端半導体の能力増強に加え、世界各地で進む製造拠点の新設・拡張が重なり、前四半期に続いて過去最高を更新した。AIコンピューティングインフラへの投資が続く中、AI半導体向けの先端ロジック、半導体メモリ、先端パッケージングを支える製造装置への需要も引き続き高い水準で推移することが見込まれる。