この半導体ニュースのまとめ
・AMATがインド南部カルナータカ州に今後10年間で約583億円を投資する計画
・研究開発から装置製造、ソフトウェア開発まで事業を拡大し、1000人の雇用を創出へ
・東京エレクトロンやSCREEN、富士フイルムなど日本企業のインド進出も本格化
半導体製造装置メーカー大手の米Applied Materials(AMAT)は、インド南部カルナータカ州で向こう10年に360億ルピー(約583億円)を投資する計画で、研究開発(R&D)からソフトウェア開発まで包括的な事業を展開すると同州のM・B・パティル 大・中規模産業・インフラ開発大臣が明らかにしたとインド最大の通信社Press Trust of India(PTI)が9月15日に伝えた。
AMATは、同州ベンガルールのケンペゴウダ国際空港に隣接する「ベンガルール・シグネチャー・ビジネス・パーク」で半導体製造に向けた研究開発から装置製造、ソフトウェア技術の開発まで手がけてきた。
今回の投資では新たに1000人の雇用創出を見込む。パティル氏によると、州政府とAMATはすでに覚書を交わしており、AMATは、インドのグリーンエネルギーエコシステムを加速させ、グローバルバリューチェーンに統合するとしているという。
日本からも装置・材料メーカーが次々とインド進出表明
インドでは9月17〜19日にかけて「SEMICON India」が開催され、モディ首相は開幕式で「世界は新たな信頼できる半導体製造拠点を必要としている。インドはその役割を担うための準備を進めている」と強調。政府は推進する「Make in India」の柱として2021年に総額7600億ルピー(約1兆2000億円)の半導体振興策を打ち出し、工場の建設費などの支援に対して、2026年2月に半導体メモリの組み立て・テストを開始したMicron Technologyの後工程工場を含めた12件の主要事業をすでに採択している。
また、日本企業としては、東京エレクトロン(TEL)がベンガルールに新たな開発拠点を設置。インド財閥大手のタタ・グループ(Tata)と提携して装置インフラの整備や人材育成も支援しているほか、日本政府とも連携し2027年にはグジャラート州に半導体装置研修センターを設立することを同社の河合社長がSEMICN Indiaの会場で発表したという。
SCREENホールディングスも、2027年夏にはインドに進出することを明らかにしている。半導体洗浄装置を初めて納入するのにあわせ、駐在拠点も開設して保守要員を配置し、成長するインド市場を開拓するという。
富士フイルムもおよそ130億円をかけて半導体材料(現像液や洗浄液)工場をグジャラート州ドレラに建設する予定としている。
今後大きな成長が見込まれるインドの半導体関連市場を、さらなる事業拡大に向けた重要な市場ととらえて、日本の半導体製造装置・材料メーカーのインド進出が本格化しそうな気配である。