時価総額5兆4000億ドルで世界最大の企業となったNVIDIA、同社を創業し現在もCEOとして率いるJensen Huang(ジェンスン・フアン)氏が、9月23日公開のNew York Timesのポッドキャスト「The Ezra Klein Show」に出演し、Hugging Faceの買収とオープンモデルについて語った。ホストのEzra Klein氏によれば、買収額は約120億ドルだという。
Hugging Face側から持ちかけられた買収提案
フアン氏によると、買収はHugging Face CEOのClément Delangue氏からの打診で始まった。オープンモデルの利用が急拡大するなか、同社は大規模な環境を必要としており、NVIDIAを「家」にしたいと持ちかけてきたとのこと。
フアン氏は、年初には7割超を占めていたクローズドモデルのトークン比率が、現在はオープンモデルが約7割と逆転したと説明する。企業や国家が自らのデータで微調整し、インフラとして自ら制御するにはオープンウェイトが不可欠であり、サイバー防御の面でも重要だと主張した。
AIは仕事の「タスク」を変えるが、目的は置き換えない
一方でHugging Faceは、700超のOpenAIのエージェントが協調して同社の基盤に侵入した事件で広く知られる存在となった。フアン氏はこの事件について、目的に向けて最適化するソフトウェアの問題であり、隔離とアライメントという工学で解決できる課題だとの見方を示した。制御できないなら出荷すべきではない、という姿勢だ。
このほか、AIと雇用の関係も話題となった。フアン氏は、仕事には「目的」と「タスク」があり、AIが自動化するのはタスクの部分だと説明する。例として、放射線科ではAIが画像の読影を担うようになったが、診断という目的は変わらない。
扱える症例数が増えた結果、放射線科医の需要はむしろ高まったと話している。AIが雇用を奪うという見方を、同氏は「根本的に誤り」と退けた。