この半導体ニュースのまとめ

・TSMCの2026年7月売上高は4675億8000万NTドル
・前月比5.6%増、前年同月比44.7%増
・1~7月累計は2兆8720億6000万NTドルで前年同期比37.0%増

TSMCが2026年7月の月間売上高(連結ベース)の速報値を発表した。

それによると、売上高は前月比5.6%増、前年同月比44.7%増の約4675億8000万NTドルとなり、単月として過去最高を3か月にわたって連続更新を達成した。前年同月比でのプラス成長は2024年1月以降続いており、2026年7月で31カ月連続となった。AI需要の高止まりに加えて、単価の高い最先端プロセスである2nmプロセスによるロジック半導体の量産が始まったことが、売上拡大に本格的に寄与し始めたことが背景にあるとみられる。

この結果、2026年1月から7月までの累積売上高は合計2兆8720億6000万NTドルとなり、前年同期比で37.0%増となった。

TSMCは、2026年7月に開催した2026年第2四半期決算説明会において、2026年通年売上高予測を、前年比40.7%超(ドルベース)と上方修正したが、この状況が続くようであれば、十分達成可能な値であるといえる。

  • TSMCの2026年7月の連結売上高

    TSMCの2026年7月の連結売上高 (出所:TSMC)

TSMCが上方修正した2026年通年売上高の前年比40%超という見通しは、数字上は非常に高いように見えるが、実際のところは、世界半導体市場統計(WSTS)が予測している2026年の半導体市場成長率の半分にも満たない値である。

WSTSの最新市場予測である2026年6月発表の、春季市場予測では、2026年通年の半導体市場規模は前年比89%増の1.5兆ドル超となっており、この予測を受けて半導体市場調査会社各社も次々と上方修正を行っている。例えば英Omdiaは同94%増の1.6兆ドル超に情報修正したほか、仏Yole Groupも1.6兆ドルへと修正している。TSMCの成長率が、市場全体の成長率に比べて相対的に低いのは、成長をけん引する大きい部分が半導体メモリにあるためである。メモリの価格高騰やHBMを中心とする高付加価値なAIデータセンター向け製品へのシフトなどを背景に、市場全体に対する成長への寄与度がロジックと比べてはるかに大きく、1.5兆ドルの半数以上の8000億ドル超がメモリで占められるとWSTSでは予測している。

TSMC取締役会が4.7兆円規模の設備投資とソニーとの合弁会社設立/出資を承認

なお、TSMCは8月11日、取締役会を開催し、2026年第2四半期の財務諸表および現金配当を承認したほか、以下の2点の取り組みについて承認した。

  1. 市場需要予測とTSMCの技術開発ロードマップに基づく長期的な生産能力計画を満たすことを目的として、(1)先端プロセスの拡充/アップグレード、(2)先端パッケージング、成熟プロセスおよびスペシャリティプロセスの拡充/アップグレード、(3)ファブ建設およびファブ設備の設置
  2. ソニーセミコンダクタソリューションズとの次世代イメージセンサーの開発・製造を目的とした合弁会社の設立、および当該合弁会社の株式の引受(2820億円を上限)