この半導体ニュースのまとめ
・TSMCが2026年第2四半期の決算を発表
・売上高、純利益ともに四半期ベースで過去最高を更新
・2026年の設備投資額を引き上げたほか、米国への1000億ドルの追加投資も決定
TSMCは7月16日、2026年第2四半期の決算を発表した。それによると連結売上高は前年同期比36.0%増(前四半期比12.0%増)の1兆2703億8000万NTドル、純利益は同77.4%増(同23.4%増)の7065億6000万NTドルとなり、売上高、純利益とも四半期ベースで過去最高を記録した(ドル換算の売上高は同33.7%増(同12.0%増)の402億ドル)。
2nmの売り上げが初計上
プロセス別に売上高を見ると、2nmが初めて3%ながら計上され、3nmが30%、5nmが33%、7nmが11%と先端プロセス全体で77%となった。第1四半期は2nmが計上されておらず74%であったほか、3nmが25%であったので最先端プロセスの比率が上昇したこととなる。
プラットフォーム別に売上高を見ると、HPC向けが66%、スマートフォン向けが22%、IoT向けが5%、自動車向けが4%、DCE(Digital Consumer Electronics)が1%となっており、前四半期比でもHPCが20%増を記録するなど、AI関連からの需要の高さがうかがえる。
国・地域別で売上高を見ると、北米が78%と群を抜いており、アジア大平洋が8%、中国が6%、日本が4%、EMEAが4%と続いており、今後のAI需要次第では北米が8割を占める可能性もある。
TSMCの上級副社長兼最高財務責任者であるウェンデル・ファン氏は、第2四半期の業績について、最先端プロセスに対する旺盛な需要に支えられたと説明しており、第3四半期に向けて、2nmの急速な生産拡大を含む、最先端プロセス技術に対する引き続き需要がけん引役になるとの見通しを示した。
2026年通期売上高見通しを前年比40%超へと上方修正
TSMCは第3四半期の業績見通しとして、売上高を446億ドル~458億ドルのレンジとしている。中央値で第2四半期と比較すると12.4%増で、1ドル=1NTドルの為替レートで換算した場合、粗利益率は65%~67%、営業利益率は56%~58%と予想しているほか、2026年通期売上高見通しを前年比40%超へと上方修正したことも明らかにした。
設備投資額も600億ドル以上に上方修正
また同社は2026年の設備投資額を600億〜640億ドルに上方修正した。従来の520億〜560億ドルという計画から引き上げたほか、今後3年間の設備投資額も過去3年間と比べて増加させる見通しも示し、AIトレンドが複数年にわたるとの確信が強いことを強調している。
そうした取り組みの1つとして、米国アリゾナ工場に1000億ドルの追加投資を行うことを発表した。これによりアリゾナ拠点向け投資総額は2650億ドルとなる。
すでに建設中または計画中の8つの製造棟(先端前工程6棟+先端パッケージング2棟)に加え、2nmプロセス以降の前工程ファブや先端パッケージングファブなど4つのファブを追加で建設する計画。ただし建設時期は市場の状況次第だとし明言を避けた。北米顧客からは米国内での生産ニーズも強いことから、こうした判断を下した模様で、米商務省も歓迎のコメントを出している。



