Qualcommが、間もなく発表すると噂されているスマートフォン(スマホ)向け次世代SoC「Snapdragon 7+ Gen1」について、当初製造委託していたSamsung Foundryの4nm LPEプロセスをあきらめ、TSMCの4nmプロセスを採用する可能性があると韓国メディアが報じている。

それによると、TSMCの4nmプロセスは、Samsung Foundryの4nmプロセスよりも電力効率、歩留りともに高いとされている。

TSMCの4nmプロセス(N4)は、5nmプロセス(N5)の改良版で、2022年より台湾南部サイエンスパークのFab18にて量産が行われている。現在、その製造歩留りは70~80%程度と言われており、主要顧客としてはApple、Qualcomm、MediaTek、Broadcom、AMD、NVIDIAなどとされている。TSMCの4~5nmプロセスの売上高に占める割合は2022年第4四半期で32%と、全プロセス中最大となっている。の。TSMCは、米アリゾナ州に建設中の300mm工場(Fab21)でも、2024年よりN4の生産を開始する予定としている。

なお、TSMCに顧客の一部が奪われたSamsungが、その挽回を図るために性能や効率を改善した第3世代4nmプロセスの生産委託を、2023年上半期中に受け付けることを開始する予定だとも噂されているが、果たして先端プロセスでの高効率化や高歩留り化が実現され、再び顧客獲得が勢いに乗るのかが注目される。