ソニーグループの半導体事業会社であるソニーセミコンダクタソリューションズの半導体生産子会社ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(熊本県菊陽町)は6月29日、同社熊本テクノロジーセンター(TEC)近接地に整備中の「第二原水工業団地(仮称)」の用地21ヘクタールを購入する申し入れを事業主体の菊陽町役場に行った模様である。

ソニーは現在、熊本テクノロジーセンター内に2つのファブを有しているが、現在の敷地は満杯で、これ以上ファブ建設の余地はなかった。

経済産業省は、台TSMCに対し熊本に前工程(ウェハプロセス)工場をソニーと合弁で建設するよう誘致活動を行っていると言われているが、この動きとの関連ついてソニー関係者は「コメントを控える」と述べるにとどまっている。

ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングは長崎テクノロジーセンター(TEC)(長崎県諫早市)に巨大なファブ5を竣工させたばかりであり、当面、新棟を建てねばならぬほど市場がひっ迫している状況にはなく、ソニーも、今回の動きは遠い将来のイメージセンサの増産に向けた取得としているようだ。